2019年4月11日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のvs.ピッツバーグパイレーツ戦で今季3試合目の先発登板のシカゴカブスのダルビッシュ有のピッチングを元ロッテの黒木知宏がフリーアナウンサーの山本荻子と共に解説しています。
この日のダルビッシュの投球内容
5回1/3 77球 被安打5 奪三振4 与四死球1 失点5
今季0勝2敗 防御率7.50(4/11の試合終了時点)
試合後のダルビッシュのコメント
ダル 全体的にストライクも投げられたと思いますし、何よりフォアボールがなかったこと。まあホームラン2本がありましたけど、それ以外の3安打が全部内野安打だったので内容としてはホームラン以外はスゴく良かった。(交代のタイミングについて)自分としてはまだ全然いけるんですけど、そこはナショナルリーグは野球も違いますから、僕もまだ勉強してる途中なのでちょっとずつ投げられるようになればなと思う。
黒木の解説
アナ 負け投手になってしまいましたが、でもインタビューを聞くと納得がいってる感じがありますね。
黒木 表情も良かったし投げてて、手応えを感じたんじゃないかと思うんですよね。
アナ 特に気になった点はありますか?
黒木 これまではストレートの精度にけっこう苦しんでいた印象なんですけど、それが復調するかなというボールが今日1球ありました。
アナ はい。
黒木 6回の3番マーテイに対して投げたストレートなんですよね。今までは少しボールが抜けて、右打者側の高めに投げてしまうことが多かったんですね。
アナ はい。
黒木 ただ、このボールに関してはダルビッシュ投手が狙いたいところにしっかりと投げ込んでいました。
アナ 吸い込まれるようでしたね。
黒木 はい。そしてこのフォーシームと同じ軌道で縦に落ちるスライダーをなかなか投げれてなかったんですよ。
アナ はい。
黒木 ですから、このいいフォームで投げることによって色んな球種が全てが良くなる可能性がありますので僕は期待したいと思ってますね。
アナ そのきっかけになったかもしれないフォーシームに関してダルビッシュ投手がこんなことを言っています。
ダル 最後のバッター2人。マーテイとセルベーリへの対戦で真っ直ぐに関してちょっとまたいい感じがあったので。フォームでクリアできてなかった課題の一つが自分の中でクリアできたと思う。あとは小さい微調整だけ。それができればもっと質が上がると思うので、それができればもっと質が上がると思います。
黒木 確かにいい投げ方をしてましたもんね。
アナ まさしくその通りということでしたね。
黒木 はい。
アナ フォーシームが良くなったという表現があったんですが、これはどういうことなんですか?
黒木 今日ちょっとお願いして『エクステンション』というものをお願いしたんですね。
この距離が長いと球持ちがいいということが分かる。
今日 2m04cm
初戦 1m92cm
その差は12cm
黒木 今日の3球目に投げたエクステンションが2m04cmなんですけど、初戦の投球ではバラつきがありましたよね。そのときが1m92cmと12cmの差が出てるわけですよ。どういうことかと言いますと、どちらかと言うといい時はしっかりと上から振り下ろせてボールを投げれているのでエクステンションが前になるんですね。ダルビッシュ投手は上投げなので。
アナ はい。
黒木 でも12cm後ろということは少し横振りだったのかなと。
アナ なるほど。
黒木 自分の思い通りにリリースポイントがうまくいかずになかなかコントロールがつかなかったということだと思いますので。
アナ はい。
黒木 まあひとつの目安としてこの12cmの差が埋まってきたというのが指標ではないんですけど、ダルビッシュ投手を見る時に可能性のある数字かなと僕は思ってるんですね。
アナ 目安になるんですね。
黒木 あくまでも目安ですけどね。
アナ 今後を占う1球だったかもしれないですね。
黒木 僕は復調してくれると思います。ただ、もう少し投げてほしかったなと。この感覚を残してほしかったので。だから期待はしたいです。
以上です。