201996日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でMLB公式アナリストのデビッド・アドラーが2019年シーズンのトレンドについて語っています。

 



今年のMLBといえば、やはりホームラン。2017年の史上最多本数を700以上も上回るペースでホームランが生まれている。MLB公式アナリストのアドラーさんはこの勢いをどう見ているのか。

 

 

今シーズンの傾向

アドラー 今シーズン、フライの平均飛距離はスタットキャスト史上最長。去年よりおよそ1メートル伸びています。今年は全ての打球のうちハードヒット(打球初速152キロ以上)のフライの割合が史上初めて10%を超えました。10本のうち1本以上が強いフライなんです。強いフライはホームランになる確率が高いので、ホームランが増えています。

 

一方、三振数も現在(9/6時点)のペース。今年は過去10年で最多となる42417個ペースになる。アドラーさんによるとピッチャーも手をこまねいているわけではないという。

 

アドラー 彼らは三振を増やす方法を考えています。三振を取れれば最高ですからね。2015年以降、変化球の平均回転数は年々高まっています。フォーシームの平均回転数もスタットキャスト史上最高。どちらも回転数が高いので三振が増えています。中には新たな哲学のもと、変化球を増やし速球を減らしている投手もいます。

 

 

新たな哲学 『変化球が増えて速球が減る』

アドラー 速球を投げるカウントはもうありません。2ボールや3ボールで必ず速球を投げる時代がありましたが、今はあらゆる球種を投げます。甘いコースに速球を投げたら打たれてしまうからです。

 

変化球の割合を見てみよう。

 

MLB 変化球の割合(9/5時点)
データスタジアム調べ20182019
全体45.2%47.6%
0ストライクの時38.6%42.1%

 

メジャー全体では昨シーズンに比べ2.4ポイントの増加。特にノーストライクの時は3.5ポイントと伸び率が高かった。

 

アドラー 初球に速球でストライクを取りにいくピッチャーもいますが、それを狙うバッターも大勢います。

 

MLB 初球スイング率
2017年 28.0%
2018年 28.3%
2019年 29.4%
(データスタジアム調べ)

 

アドラー 最近のピッチャーは追い込んでから様々攻め方ができますからね、早いカウントから振ってくるなら空振りを取るためには変化球が最も効果的です。

 

工夫を続けるピッチャーたち。今後はどんな対策が生み出されるのか。

 

アドラー あくまで予想ですが、特定の球種ではなく空振りを奪うために球種の組み合わせについて、これまで以上に考えるようになるかもしれません。

 

 

最高の相乗効果を生み出す 『球種の組み合わせ』

その先駆者としてアドラーさんが、名前を挙げたのが7月にシンシナティレッズに移籍しばかりのトレバー・バウアー。かつてチームメイトのスライダーを最新技術を駆使してコピーした球界の革命児。今年はそのスライダーの変化量を横に14センチ増加させている。横の変化をよりバッターに意識させることで、縦に大きく曲がるカーブへの対応がより困難に。カーブの被打率は2018年の2割2分7厘から今年の1割6分5厘まで改善した。

 

アドラー バウアーのように球種の組み合わせについて、より深く考えるピッチャーが増えるでしょうね。また、チームメイトとのコミュニケーションの中で球種の握りを教わるピッチャーもいます。ダルビッシュは先日キンブレルから教わったナックルカーブを使い三振を奪いました。得意な球種の情報を共有すればそれぞれの持ち球に応じた組み合わせを考案することができます。相乗効果を生み出す球種を見つけることがピッチャーにとっての答えになると思います。

 

 

以上です。

新しいトレンドというものが毎年生み出されています。
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