2020年11月10日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース 2020』でこの日のvs.広島カープ戦でプロ初登板、初先発となった東京ヤクルトスワローズの奥川恭伸について元横浜の平松政次、元ヤクルト広島の笘篠賢治、楽天で監督をしていたデーブ大久保がフリーアナウンサーの山田幸美と共に語っています。

 

アナ ヤクルトの最終戦でルーキーの奥川選手がファンの皆様の前で挨拶をするってなかなかないですよね。

 

大久保 高津監督らしいですよね、苫篠さん。

 

苫篠 粋な演出ですよ。

 

アナ 初々しいですよね。悔しさももちろん滲み出てましたけどね。さあ、デビュー戦のピッチング内容はどうでしたか、平松さん。

 

この日の奥川の投球内容
2回0/3 57球 被安打9 奪三振2 四球0 失点5

 

平松 やられましたねぇ。

 

大久保 そうですね。

 

平松 自分の得意とするストレートを投げまくって、それを見事に打ち返されて、ある意味ではショックもあったでしょうけど。

 

アナ はい。

 

平松 まあ、自分の持ってるボールをドンドン投げていったと思います。だから「プロの打者は凄い」とよく分かったと思います。

 

アナ 今日1番に入った鈴木誠也選手にいきなり全部ストレートでしたよね。ここにはどういう意味があったんでしょうか?

 

 

平松 自分のスタイルはこういうピッチングだと。ストレートをドンドン投げ込む。それが通用するかしないか。自分でそれを感じたいというのもあったと思います。

 

アナ うんうん。

 

平松 だから鈴木誠也に5球続けてアウトコースに投げましたけど、ちょっと外れたボールがありましたけどね。そこでカウントが不利になって、フルカウントになって打たれたんですがね。だけど、ボールが構えたキャッチャーミットの近辺に行くんでコントロールの心配はないですね。

 

アナ ほぉー。

 

平松 あとは球速を伸ばしていくか、ボールの伸びを付けていくか、そういったところが今後の課題になると思います。でも、今の自分の持っているものを出したと思いますよ。

 

アナ はい。苫篠さんはどう見られましたか?

 

苫篠 打たれることを前提として真っ直ぐ一本でどれだけ通用するかと。目的を持った登板だったと思いますね。そこで甘く高くいってしまうと打たれる確率が上がる。だからといって、じゃあコントロール重視で小さくまとまってほしくはないので、真っ直ぐを打たれたんだったら、その真っ直ぐを前に飛ばさせないぞというレベルの高いところを目指してね。色んな課題が見えた登板で良かったと思いますね。

 

大久保 キャッチャー嶋のメッセージもあると思って。「お前は真っ直ぐで三振取れるピッチャーになるんだぞ」と。曲げれば誤魔化せるのは分かってるんだけど、鈴木誠也という球界を代表するバッターにもボンボン真っ直ぐいくぞと。

 

アナ なるほど。

 

 

大久保 それでも打たれてもいいからと。嶋はそういうメッセージを発していたと思いますね。

 

平松 そうだよね。嶋が大きく育てようとしてますよね。

 

大久保 そうですよね。曲げとけばちょっと変わったと思うんですけどね。

 

平松 そうそう。日本の4番バッターに5球連続でストレートを投げたんですから、鈴木も「いいボール投げるな」と感じたんじゃないですかね。

 

大久保 そうですね。

 

平松 でもやっぱりコントロールいいよ~。

 

大久保 力も入ってましたかね。

 

平松 かなり力んでたから、シュート回転もしてたと思うね。

 

大久保 確かに。

 

平松 やっぱりルーキーというのは1年目2年目ぐらいまではどうしてもシュート回転するんです。我々も経験ありますけど。それをシュート回転しないように、真っ直ぐを藤川球児のような伸びるようボールになったら、これは勝てますよ。

 

アナ 試合後の奥川選手のコメントです。「状態はあまり良くなかった。初めてのマウンドにも対応できなかったし、修正ができないままズルズルといってしまい早い回での降板は非常に悔しい。もっともっとレベルアップしないといけないと思いました。頑張ります」と。

 

苫篠 まあ、ファームの7試合よりも1軍のこの1試合の方がよっぽど収穫が大きいと思いますね。いい経験になったと思いますね。

 

アナ 高津監督も「内容や結果は問わない。来年以降に必ず生きてくるということでマウンドに送り出した」と。来年以降が本当に楽しみですね。

 

 

以上です。

収穫ありの登板でした。
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