中村紀洋が握力が無くなった手首の手術にまつわる話を語る

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2019年にBSスカパーで放送された『プロ野球ワイド』で様々な球団を渡り歩いたスラッガー中村紀洋が尺骨手術によって起こったことをレッド吉田と共に語っています。

吉田 ノリさんはグリップのポコンっとなってるところに指掛けますよね。

中村 僕はグリップ周辺にテーピングを巻いてるんですよ。

吉田 テーピングを巻いている・・・。

中村 もうグルグルにひたすら巻いてる。

吉田 はい。

中村 だからこういう形です。(※握ったときに小指のところがだけ盛り上がるようにテーピングを巻いている状態)

吉田 そういう形だと、何かいいんですか?

中村 握力が無いんです。手術を5回もしてるんで。

吉田 手首を5回も手術している・・・。

中村 ここがもうパコーンっといってますから。(※左手の小指側の手首付近を指差して)

吉田 握力が無くなった。

中村 尺骨神経障害のために豆状骨を取ったんです。野球選手で初めてなんです。症例がないんで、色んなところにサインを書かされました。

吉田 なるほど。

中村 後遺症のこと、病院のせいじゃないですよ、とか。

吉田 でも、それが無くなることによって大変な事とかは?

中村 だから病院の先生は何も分からないので、手術後にどうなるか分からんと。

吉田 前例がないから。

中村 そう。病院の先生もどうなるか分からんから承諾してくれということで「分かりました 痛みだけ取ってくれ」と。「もう取ってくれ!」とサインしました(笑)

吉田 取ってくれと。

中村 もうずっと痛かったんでね。

吉田 取ったら痛くなくなったんですか?

中村 痛くなくなった。

吉田 でも握力が全然無くなった。

中村 無くなりました。

吉田 やっぱりそこの筋力がないわけですね。

中村 はい。

吉田 でも、そんな握力が無い中でホームランを打てるもんなんですか?

中村 全然打てます。そのテーピングのおかげです。

吉田 ほー・・・。

中村 ちょっとテーピングで弾力を入れるんです。ちょっと柔らかくする。

吉田 はい。

中村 それでインパクトの時にギュッと握れるように。だから、木のバットでタイカップじゃダメなんです。それだと握れないんです。

吉田 ほー!なるほど~。すごいなあ。

中村 それを参考にしたのはサミー・ソーサです。(※サミー・ソーサとはドミニカ共和国出身のスーパースラッガー)

吉田 え?サミー・ソーサを参考にした?

中村 そう。サミー・ソーサのバットって普通のバットにやたらデカくテーピングを巻いてるんです。たまたま日米野球で練習してるのを見たんですけど「あれ何や?」と思って。それで真似してちょっとテーピング巻いてみようと。あまりにも手に力が入らんから。

吉田 うんうん。

中村 遊び半分でテーピングを巻いて、その日に試合に出たんです。それで初めて打席に立ったらフェン直打ったんですよ。日米野球なんでメジャーの選手から。

吉田 はいはい。

中村 それで「これや!」と思って、それからずっとです。

吉田 それがノリさんにとって一番力が入るという。

中村 そう。だから、普通にバッティングセンターにある小学生用のバットを僕は振れないんです。

吉田 力が入らないということですか?

中村 そう。グッとやったら力が抜けるんです。

吉田 ほー・・・。ということは、けっこう非力な少年野球の子供たちも、多少そういうポイントが分かれば、力が入るポイントが分かるかもしれない。

中村 そうです。まあ、振り方って人それぞれ様々あるから、合う合わんがあるので。

吉田 そういうことだったんですね。

中村 テーピングで作ったグリップだとグッと力が入るようになった。

吉田 でも、バッティングフォームで小指を立ててるのって、ものすごいカッコいいんですよね。

中村 僕の場合は実際には何の役にも立ってないですね。力が入ってないので。

吉田 薬指と中指辺りで力を入れるんですか?

中村 そうです。小指には力は入ってないです。

吉田 ほー!

以上です。

天才だから対応できたというのもあるんじゃないですかね。