2019年5月31日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でセントルイスカージナルスのジョーダン・ヒックスの160キロを超える高速シンカーを黒木知宏がフリーアナウンサーの山本萩子と共に解説しています。
黒木はヒックスにインタビューをしていました。まずはその様子から。
黒木 ツーシームやハードシンカーを投げますけど、あれは意図して大きく曲げているのか、それとも球速が速いから自然と曲がるのか、どちらなんですか?
ヒックス ボールを動かさそうと練習したことはない。子供の頃からシンカーの握りだと自然と動くボールになるんだ。中指と人差し指のどちらかに力を入れることはしない。ただ、下に斬るように投げて回転をつけるんだ。
インタビューは以上。
ここから分析を開始します。
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アナ ヒックス投手は意図せずにあれだけ大きな変化のあるボールを投げられるんですね。
黒木 話を聞いてビックリしました。実際にボールを動かすときって、投げる瞬間に人差し指に力を入れてシュート回転とか、中指に力を入れてスライダー回転させるというのが大体のピッチャーがそうだと思うんです。
アナ はい。
黒木 ヒックス投手は中指と人差し指の両方ともにあまり意識をしないと。とにかく上から下へ振り下ろすということする。そして自然にシンカー、ツーシームのようにボールが流れて行くということなんで、指先の感覚よりかは腕を振るということを意識していると話していましたね。
アナ なるほど。そしてシンカーの平均球速が去年よりも1キロアップしているんですよね。今後どこまで伸びるか楽しみですよね。
ヒックスのシンカー平均球速 | |
2018年 | 161.7km/h |
2019年 | 162.8km/h |
黒木 スゴいですよね。140キロから141キロの1キロの差とは別次元ですからね。もう本当に異次元の世界ですね。
アナ はい。
黒木 今年は169キロまで出ていますので170キロを見てみたいですね。
アナ 注目ですね。
黒木 はい。
以上です。
ただ振り下ろすだけであのような変化球になるんですから持って生まれた投げる角度と肘と肩の構造があるんでしょうね。