2018年6月3日にフジテレビで放送された「S-PARK」でヤンキースでGM付きアドバイザーをしている松井秀喜がエンゼルスの大谷翔平やかつてのライバル、そしてアーロン・ジャッジについて語っています。聞き手はフジテレビアナウンサーの中村光宏。
【最初に挨拶】
アナ よろしくお願いします。
松井 はい。お願いします。
アナ 今日は貴重な時間を本当にありがとうございます。
松井 とんでもないです。
【大谷の活躍について】
アナ 大谷選手のここまでの活躍はメジャーの先輩としていかがですか?
松井 日本で彼が今までやっていた事、残してきたものをそのままレベルの上がった所で出来ているのは、の適応能力の高さ。思考というか考え方が普通の選手とちょっと違うんでしょうね。二刀流をやる前から否定するのはおかしいかなと僕は思っていましたけどね。やってみればいいんじゃないかなって思っていました。実際、投打ともにあれだけの素晴らしい活躍をするのは彼の能力だと思いますけども。
アナ 今シーズン、この先もいい成績を残せそうですか?
松井 それは僕には分からないですけどね(笑) もちろん日本のファンの皆さんはそれを望んでいると思いますけど。1番重要なことはやはり健康だと思いますので、そこがキーになると思います。
【NYYの若手スラッガーのアーロン・ジャッジについて】
松井 ヤンキースのジャッジ(2017年新人ながら52HRでHR王)。僕は3年前にこの仕事(3Aでコーチのような仕事)を始めたんですけど、その時に今の姿になるとは、彼には申し訳ないですけど、想像できなかったですね。
アナ そうなんですか!
松井 はい。
アナ 指導する時にどんな言葉を送られたとかは?
松井 いや、特別な事はないですよ。もちろん、簡単なバッティングの事は話しましたけど、彼は性格が素晴らしいんですよね。常に自分を成長させるべく自分自身にしっかりと自覚をもって行動出来るタイプなので。そこが一番、彼の成長の手助けになったかなと思います。人間的な部分でね。
【松井がMLBで感じた凄い打者を語る】
松井 パワーだとやっぱりジアンビー(MLB通算444HR)とか、A・ロッド(MLB通算696HR)。彼らの打球を見ていると「あー」っと自分も口を開けて見ていられるぐらいで、自分が打つと寂しくなるぐらいね。
アナ いえいえいえ(笑)
松井 これ日本にいると『自分は逆の立場だったんだろうな』って思うんですけど、勉強にもなるし、刺激にもなるしね。どうやってこんなバッターになったのかなとか見ているのは楽しかったですよ。
【松井がMLBで感じた凄い投手を語る】
松井 ロイ・ハラデイというピッチャーがブルージェイズにいたんですけど、彼はなかなか打てなかったですよね。
ロイ・ハラデイはMLB通算203勝で2度のサイヤング賞(2003年と2010年)に輝いた投手で2017年11月に飛行機事故で他界
松井 速いシンカーと速いカットボールを使い分けて、尚且つ大きく鋭く曲がるカーブがあったんですけどね。ちょっと専門的なことを言っていいですか?
アナ はい。
松井 僕が左打者で彼は右投手。『落ちて逃げて行くボールのシンカー』と『食い込んでくるカットボール』が同じスピードで途中まで来るんですよ。そのボールの見極めがキャッチャーミットに収まる最後の方で分かるというね。そういうピッチャーはなかなかいなかったですよ。
以上です。
大谷について語っているのはこれが初めてぐらいかもしれませんね。今は3Aでコーチ業みたいなのをしていますし、恐らく巨人には帰って来ないんでしょうね。