2018年7月27日にBS1で放送された「ワールドスポーツMLB」でこの日のアトランタブレーブス戦に先発し7回無失点の好投を見せたロサンゼルスドジャースのリッチ・ヒルのピッチングをメジャーで活躍した高橋尚成がフリーアナウンサーの平原沖恵と共に分析しています。
【この日のヒルの投球内容】
7回95球、被安打3、奪三振8、与四死球1、失点0
今季4勝4敗 防御率3.82 (7/27の試合終了時点)
【ヒルの試合後のコメント】
ヒル 今日は非常に気持ち良く投げられた。今後も今日のようなピッチングを続けていきたい。
アナ ドジャースがブレーブスに快勝。先発のヒル投手の好投が光りましたね。
高橋 そうですね。本当にコントロールが抜群で安定していましたよね。
アナ はい。
高橋 それと、速球とカーブのコンビネーションも良かったと思いますね。この2つの球種のギャップでバッターを惑わせていた感じでしたね。
アナ はい。
高橋 まずはフォーシームを見ていきますと、球速自体は140キロ台だったんですけど、キレがやっぱりありましたよな。次はカーブについてなんですが、緩く大きく曲がるカーブもカウントを稼げる球種でした。
【ゼウスという解析ツールの映像を見ながら】
アナ バッターが最終的に球種を見極めるポイントであるピッチトンネルなんですけど、そのピッチトンネルのポイントが、カーブとフォーシームがかなり離れていますので見極められやすいとんじゃないですか?
高橋 そうなんですよね。これだけ離れていると、バッターも目線が変わってくるんですね。
アナ はい。
高橋 本来はピッチトンネルが同じポイントの方が球種を見極められませんのでバッターは打ちにくいんですけど、ヒル投手のようにこれだけ離れているとストライクゾーンを考えた場合にカーブは一旦、ボールゾーンにいくんですよね。
アナ はい。
高橋 そこからストライクゾーンにくるので、なかなか打つことができないと思うんですよね。
アナ ピッチトンネルが離れ過ぎていても惑わされるんですね。
高橋 はい。
アナ 惑わせると言いますと、ヒル投手は途中からサイドから投げたり、ステップを変えたりと印象的でしたね。
高橋 そうですね。まあ、速球もカーブもずば抜けたものをヒル投手は持ってないんですよね。そういう面ではヒル投手も結果を出すために色んなことをやりながらバッターを抑えていくんですよね。
アナ やっぱり、努力と工夫が素晴らしいですね。
高橋 そうですね。ベテランらしい投球術ですよね。
以上です。
ピッチトンネルがかなり離れている場合でも相手が戸惑うというなかなか珍しいタイプのピッチャーです。