2019年3月31日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のvs.テキサスレンジャーズ戦で今季初登板となったシカゴカブスのダルビッシュ有のピッチングを元ロッテの黒木知宏がフリーアナウンサーの上田まりえと共に解説しています。
もくじ
この日のダルビッシュの投球内容
2回2/3 被安打2 奪三振4 与四球7 失点3
防御率10.13 (3月31日の試合終了時点)
ダルビッシュの試合後のコメント
―自身ワースト7四球について
ダル コントロールに関してはフォアボールもかなり多く出てしまったけど自分の中ではそこまでめちゃくちゃというわけじゃなくて、ストライクゾーンに近いところに投げられていたし、そこがストライク入っていたらというのはあるので。まあタラレバを言ってもあれですけどそんなに悲観するようなことではないかなと。ヒットはそこまで打たれてはないので次はストライクを投げられるように。もうちょっとアバウトでもいいと思うから、コーナーにいくんじゃなくて、もうちょっとアバウトにストライクを取ってもいいんじゃないかなと思います。
黒木の解説
アナ 久しぶりの登板、今シーズン初登板だったんですが7つのフォアボールとちょっと珍しい様子が。
黒木 びっくりしましたね。立ち上がりに2つの三振を取って、復調してるのかなと。良かったのかなと思いましたけど突然ストライクが入らなくなり崩れてしまいましたよね。
アナ ダルビッシュ投手が乱調になるシーンというのがあまりないですよね。
黒木 なかなかないですよね。
アナ はい。
黒木 でもその中でもうまく修正をかけながら投げていくダルビッシュ投手なんですけど、ちょっと腕の振りが緩かったかなという感じがしましたよね。
アナ それが乱調の要因じゃないかと?
黒木 はい。まあ本人はしっかりと自己分析ができていると思うんですけど、今日に関してはダルビッシュ投手って、例えばその日に使えるボールってありますよね。
アナ はい。
黒木 その使えるボールと使えないボールを瞬時に判断して使えるボールを軸として組み立てられるピッチャーなんですよね。
アナ 試合の中でそうやって調整していく投手ですもんね。
黒木 例えばスライダーがうまくいかないのであればスライダーを消してストレート中心に投げてみたりとか。またストレートがダメなときはスライダーを中心とした配球に変えていくのをできるピッチャーなのでそれがゲームの中でなかなかできなかったのが少し驚きましたね。
アナ フォーシームのコントロールが良くなかったですよね。
黒木 そうですね。特にフォーシームですよね。ストレートのコントロールがままならなかった印象がありますよね。
アナ オープン戦ではしっかりと投げられてましたよね。
黒木 しっかりと強いボールを投げられていましたし、ゲーム感もちゃんとあると思うので大丈夫だと思うんですけど、とにかく今日はストレートのコントロールが、バランスが悪かったように見えましたね。
黒木の心配
黒木 今日はフォーシームを40球投げました。その内ストライクに入ったのが19球。あとはボールゾーンで21球。半分以上がボールなんですけど、僕が気になるのは左バッターのアウトコースの高めの外れた抜け球。(この日はストレートの抜け球が10球以上)
アナ はい。
黒木 これ右ピッチャーで言いますとバランスを崩して開きが早いとか、腕がトップの位置に追い付かなくて腕が遅れて抜けていくパターンなんですけど、大体ダルビッシュ投手の場合は高めに抜けてもストライクゾーンの中で抜けるだけなんですけど、今日は大きく外れた抜け球が多くて、そこの原因が何なのかなというのがちょっと思ったんですよね。
アナ はい。いつもだと足が着いた後にドーンっと投げる感じがあったんですけど、今日は足が着いた後が軽い感じがありましたよね?
黒木 はい。僕もそれは思いました。キャンプ、オープン戦を見ましたけど非常に出力の高い156キロ157キロを投げるような状況だったんですけど、今日に関してはフォームのバランスであったりとかが悪くて出力を落としていたのかも分からないですけど。本当に僕だけの心配なんですけど、体に何か不具合が起きてああやって出力を落として投げていた可能性もあったのかなという心配もちょっとあるんですよね。
アナ うーん。
黒木 ただインタビューの中でもフォームについてはそんなに問題視するものではないというコメントもしてましたし、しっかりとした修正能力のある選手なので今後次の登板に向けてしっかりと調整してくれればいいかなと思うんですけどね。
アナ インタビューの様子を見るとホッとしたんですけどこれからですかね。
黒木 自己分析がしっかりできる選手なんで、次の登板に期待しましょう。
以上です。