2021年10月23日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース2021』でこの日のvs.東京ヤクルトスワローズ戦で引退となった読売ジャイアンツの亀井善行について元横浜の斎藤明雄と元中日の立浪和義がフリーアナウンサーの梅田淳と共に語っています。

 

亀井の引退スピーチ全文

球団関係者のみなさま、この場を作っていただき、ありがとうございます。ファンのみなさま、最後まで残っていただき、ありがとうございます。
背番号「9」、今シーズン限りで引退します。原監督をはじめ、コーチのみなさん、チームメート、スタッフのみなさま、ともに戦えたことを感謝します。本当にありがとうございました。
17年間で、たくさんの経験をさせていただきました。リーグ優勝、日本一、たくさんの経験をさせていただきました。ケガ、不振、何度も味わいました。全て、経験してきたつもりです。こんなにたくさんの経験ができたのも、チームスタッフのみさなんの支えがあったからです。
みなさんがいなければ、ここには立っていないですし、1人では戦ってこれなかったです。全てのチームスタッフのみなさんに感謝します。ありがとうございました。
ジャイアンツファンのみなさま、今シーズンはいいプレーを見せられず、本当に申し訳ありません。心が折れそうになったことも、何度も何度もありました。その心をつなぎ留めてくれたのが、ファンのみなさまの温かい拍手でした。
あの歓声がもう聞けないと思うと寂しいです。本当にファンのみなさん1人1人に頭を下げたい気持ちです。本当に温かいご声援ありがとうございました。
そして、両親、妻、子どもたち、不安ばかりかけて、本当に申し訳なかったです。もう、プレーする姿は見せられませんが、ここまで一緒に戦ってくれて、本当にありがとう。これからもよろしく。
最後になりますが…、すみません。最後になりますが、心技体、そろわないとこのプロの世界では通用しないと身に染みて、感じました。若い選手たちには心技体、全てにおいて、強い選手になってほしいなと願っています。
尚輝(吉川)、ポジティブに頑張れよ。聖弥(松原)、あんたは天才だから、もうちょっとだけ、頭を使っていけよ。きっしゃん(岸田)、お疲れ。勇人(坂本)、後は任した。3000本を目標にして、頑張ってください。ファンのみなさま、本当に本当に温かいご声援ありがとうございました。内海、ありがとね。本当に17年間ありがとうございました。

 

 

亀井を語る

亀井の通算成績
1413試合 率.257(4157-1069) 本塁打101 打点462

 

アナ 本当に記憶に残る男・亀井善行でした。明雄さん、どんな風に受け止めてますか?

 

斎藤 スピーチの中に「心・技・体」という言葉がありましたけど、やはり『体』の方で相当悩んだんじゃないかなと、怪我もあったりしましたからね。

 

アナ えぇ。

 

斎藤 だけど亀井選手のバッティングを見ていると、本当に勝負強いという感じで、しつこいバッティングをしていたと思いますからね。これは本当に印象に残るというものでしたよね。

 

アナ そうですね。立浪さん、色んな事を経験したんだと。

 

立浪 シーズンで30本近くホームランを打った時はスゴかったですよね。そこから色々とフォームをチェンジしながら、最後は代打になって、明雄さんが言われたように勝負強さがありましたよね。

 

アナ はい。

 

立浪 そして亀井選手は守備が良かったですよね。肩も強かったですしね。

 

アナ やっぱり自分が生きる道を背中で見せた選手でしたね。

 

立浪 そうですね。原監督が「本当に助けられた選手」と言われてましたけど、まさに素晴らしい選手でしたよね。

 

アナ 明雄さん、思い出のシーンはやはりサヨナラ男という異名を取った数々のシーンなんですが、サヨナラホームラン7本は王さんに次ぐ巨人歴代2位。印象に残ってるのがマギーが後ろを打つ亀井の前で3打席連続四球で、3度目の正直でサヨナラホームランというのがありました。

 

斎藤 はい。

 

 

アナ これは印象に残ってます。

 

斎藤 そうですよね。亀井選手だから出来たんじゃないかなと思います。1打席に懸ける集中力がスゴいなと思いましたよね。そこで全くミスショットをしないっていう感じですよね。

 

アナ はい。立浪さんはこのシーンをどう思われますか?

 

立浪 やっぱり悔しかったと思うんですよね。自分も敬遠後に打てなかった悔しさを何度も経験しましたけど、どうしても力んでしまうんですよね。『クソっ』と思って打席に立つんですけど、力んだ中で結果を出した時は本当に嬉しかったと思いますね。

 

アナ そうですね。お立ち台で顔をクシャクシャにしながら、「命を取られるぐらいの気持ちで死ぬ気でいった」という印象に残るコメントがありました。6回表には原監督の粋な演出がありました。最後の打席の後でライトに守備に就いてスタンドのファンに挨拶をしてから交代という。立浪さん、粋ですよね。

 

立浪 そうですよね。今日は点差もありましたし亀井選手には是非1イニング守ってほしかったんですけどね。まだまだ守れる選手ですからね。

 

アナ 明雄さん、後進に指導者としても立派に務められるんじゃないでしょうか。

 

斎藤 当然、やってもらわなきゃいけない選手だと思いますよね。そういう席は用意してると思いますけどね。素晴らしい指導者になると思います。

 

アナ そうですね。いずれにしてもこれからの人生にまた拍手を送りながら、本当にお疲れ様でした。

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