2018年5月22日にBS1で放送された「ワールドスポーツMLB」でこの日のテキサスレンジャーズ戦で今季10試合目の先発のニューヨークヤンキースの田中将大の投球をメジャーで活躍した小宮山悟がフリーアナウンサーの平原沖恵と共に分析しています。

 

【この日の田中の投球内容】

5回76球、被安打3、奪三振3、与四死球5、失点4

今季通算5勝2敗 防御率4.95

 

【田中の試合後のコメント】

田中 今日のスプリットは安定していなかったので、なかなか使いどころが難しかったですね。メカニック(投球フォーム)さえしっかりしていれば良い球は投げられると思っているので、その部分で多少のズレがあったからコンスタントに投げられなかったと思います。

 

 

アナ 田中投手、5勝目をあげましたが本人はスッキリしない表情でした。小宮山さん。

 

小宮山 本人も話していましたが、スプリットがあまり良くなかったということなので四球も多かったですし、とにかく勝って良かったねという感じです。

 

ここで視聴者からの質問を読み上げる

 

アナ 『今日の田中投手はなぜ低めを見極められていたのでしょうか?』ということなんですが。

 

小宮山 はい。これは相手のレンジャーズ打線が田中の投球パターンであるスプリットを軸にする投球を熟知していると思うんですよ。本当だったらベースの上を通過するようなボールをもうちょっと打つような雰囲気をしてもらいたいんだけど、全くそういう素振りがなく見逃されていたので投げている本人もちょっと「あれ?」という感じになっていたと思うんですよ。

 

アナ 今日打たれた2本のホームランもスプリットでしたもんね。(2回裏と4回裏)

 

小宮山 はい。ホームランを打たれたボールは落ちが足りないスプリットなんで本当に打ちごろの球になっていて、ほぼ真っ直ぐにしか見えないぐらいの変化量の少ないボールでしたのでやられましたね。

 

 

アナ はい。打たれた時のスプリットの回転数を見てみますと平均よりも回転しているんですよね。

 

【HRを打たれたスプリットの回転数】

2回のHR 1540回転/

4回のHR 1557回転/

田中の平均 1338回転/

 

 

小宮山 はい。回転数が多かったので真っ直ぐと同じような軌道でボールが進んでしまうということで変化量が少ないんですけど、ちょうど打ちごろの高さにいってしまっているので上手く拾われたという感じですから、本人が言っていたようにスプリットがあまり良くなかったということなんですけど。

 

アナ はい。今日の中継の中でスプリットを生かすために高めのストレートを使った方がいいという話も出ていたんですが。(※この日の中継の解説は岡島秀樹)

 

小宮山 はい。高めのボールで誘うっていう形にしようと思っても、少しでもコントロールをミスすると遠くに飛ばされてしまうので、田中投手本人の感覚からすると低めにボールを制球してスプリットを沈めてという方が打ち取る可能性が高いと考えていると思うんですね。

 

アナ うんうん。

 

小宮山 それで、高めの失投よりも低めの失投の方が良いという選択をしていると思うんです。更に言うと、自分には自信があって低めにボールを集めることが出来るんだという意地みたいなものがあると思うので、そういう感じが垣間見えた感じがしないでもないですね。

 

 

以上です。

調子良くないなあと思いながら結果やニュースを見ていたんですけど、スプリットが思うようにいかないとボコスカやられちゃうんですよね。厳しい世界です。

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