2018年8月10日にフジテレビONEで放送された「プロ野球ニュース」で8月9日に発覚した東北楽天ゴールデンイーグルスのアマダーのドーピング問題を受けて、改めにドーピングについて元横浜の平松政次、楽天で監督をしていたデーブ大久保、元ヤクルト広島の笘篠賢治がフリーアナウンサーの山田幸美と共に語っています。デーブが話を仕切って進めています。

 

アナ 今日のテーマをお願いします。

 

大久保 はい。『ドーピングは絶対にダメ!不正を許さない管理体制を』。

 

アナ はい。

 

大久保 これ楽天のアマダー選手のことで報道が出たじゃないですか。

 

平松 うん。

 

大久保 それで、僕らも簡単に話せないことだと思って。

 

平松 そうだね。

 

大久保 弁護士先生、スポーツドクター、心療内科の先生など色んな人に取材をしたんですけど。

 

平松 うんうん。

 

大久保 やっぱり、何が一番ダメかと言うと、死に直結する。

 

平松 体を壊すということだよね。

 

大久保 はい。やっぱり、薬害と言われるだけに、体に与えるダメージがあります。

 

平松 もちろんそうだよね。

 

大久保 ドーピングとか増強剤とかって、もういたちごっこらしいんですね。

 

平松 はいはい。

 

大久保 どんどん作られていくんですけど、本当に体にいい物はないと。脳も破壊される。血管も破壊される。そして、心臓が破壊されると。

 

平松 うん。

 

大久保 結局、弁護士先生から言わせると、法律も追い付かないらしいんですよ。

 

平松 あー。なるほどね。

 

大久保 出た薬を禁止にしていく前にどんどん出てくるらしいんで。

 

平松 うん。

 

大久保 それと、ハンマー投げの室伏広治さんているじゃないですか。

 

平松 はい。室伏広治さんね。

 

大久保 室伏広治さんのコメントで、例えば真っ直ぐ直線だけの自転車競技があると。

 

平松 うん。

 

 

大久保 これでドーピングした人は大型のバイクでそのレースに参加したぐらいの差が出るらしいんです。

 

平松 ほー。

 

大久保 苫篠さんもオリンピックで検査をしましたよね?(※笘篠はソウル五輪に出場)

 

苫篠 まだあの頃はドーピングというのがあんまり聞いたことがなかったんですけど、そういう検査があるということで、尿検査をするんですけども。

 

大久保 はい。

 

苫篠 トイレで尿を採取するんですけど、我々が経験したのは、検査ルームでは数多くのコップが並べられているんですよ。

 

大久保 はい。

 

苫篠 その中からランダムにコップを自分でチョイスをして、そこに尿を入れて、提出する。

 

平松 うーん。

 

苫篠 じゃないと、係員がこのコップに尿を入れてくださいと渡されたら、そこに尿の検査に引っ掛かる薬だとか、何かを塗られていたりすると、それで終わってしまうんですよね。

 

大久保 なるほど。確かに。

 

苫篠 ですから、今はそれが主流になっていますけど、初めてそれを経験した時に驚きましたね。

 

大久保 はい。

 

苫篠 あの当時、ソウルオリンピックでベン・ジョンソンが後にドーピングが発覚して金メダルを剥奪されたんですけど、デーブさんが言われたようにその時の結果を求めて使われた方もいるんですけど、その後々のことですよね。

 

大久保 そうですよね。

 

苫篠 体にやっぱり影響があるという。だから、人から貰った薬は飲まない。選手は薬を手に入れたらトレーナーに相談して成分を必ずチェックしてもらってから摂取しないと、とんでもないことになっちゃうんでね。

 

大久保 そうですねぇ。

 

 

平松 メジャーリーグでもマグワイアがホームランを量産したときに筋肉を付けるためにやりましたでしょ。(※マグワイアはカージナルスの元選手で1998年に70本塁打で当時のシーズン記録達成)

 

大久保 はい。

 

平松 だから、バッターなら遠くへ飛ばしたいとか、ピッチャーでも速い球を投げたいとか、さっき言った自転車競技ならよりスピードを出したいとか、そういうものが願望としてあるんだけど、結局それは最後には自分の体を壊すということで絶対にやっちゃいけないことなんだよね。

 

大久保 そうなんですよねぇ。そのメジャーリーグでやった時代に実は高校生たちはまだ禁止薬物じゃなかったんで、みんな増強剤をやったらしいんです。それで亡くなった子が出てきてしまって、これはいけないと。(※アメリカの高校生の話だと思います)

 

平松 ほー。なるほど。

 

大久保 あと、メジャー関係者の方に聞いたら、ハートアタック、心不全ですよね。

 

平松 うん。

 

大久保 スーパースターが筋肉増強剤で心不全で亡くなられているのもあって禁止になったらしいです。それで、もう1個凄いのがあって、本番前に水泳で元オリンピックメダリストの北島康介選手に聞いてみたんですね。

 

平松 はい。

 

大久保 最近のオリンピックだと、北島康介選手が現役時代は居場所情報をアンチ・ドーピング機構に必ず言っとかないとういけない。

 

平松 ほー。

 

大久保 簡単に言うとドーピング検査のためですよね。今日はどこどこのレストランにいます。今日はコンビニに行ってきます。これを4年間やらないといけないぐらい、ドーピング問題について厳しいということなんです。

 

平松 うーん。

 

大久保 4年に1回しかやらない競技なのに、4年の間ずっと居場所情報を与える。それで、トップ50以内に入っている選手は抜き打ちでバンバン検査をやられているらしいです。実はプロ野球も僕が監督の時は、例えば今日は聖澤選手と、銀次選手をタクシーで帰しますと。最初は何でそんなことをするのか分からなくてマネージャーに「何でですか?」と聞いたら、「ドーピングの検査です」と。抜き打ちでやるんですよ。

 

平松 なるほど。

 

大久保 それに引っ掛かってしまうというのがアマダーであったんでしょうね。

 

平松 それはやっぱり、個人なんだよね。

 

大久保 そうですね。

 

 

平松 自分は絶対に薬に頼らないと。絶対にそういうことをやらないと。

 

大久保 はい。

 

平松 やれば体が壊れてしまって、もう何もスポーツができなくなるんだから。

 

大久保 そうですね。

 

平松 それを自分でキチっと考えていないと手を出してしまうんでね。

 

大久保 一番危ないのがサプリメントでみんなよく飲んでいるじゃないですか。

 

平松 そう。

 

大久保 実はあの中には、何が入っているのかが明記していないのもいっぱいあるんですって。

 

平松 ほー。

 

大久保 それを簡単に飲んでしまって、引っ掛かってしまう選手もたくさんいるんで。

 

平松 俺はやっていないって言う選手がいるじゃない。

 

大久保 そうですね。今日一番言いたいことは、じゃあ、アマダー選手はやっていたとします。

 

平松 はい。

 

大久保 やっていたから、6ヵ月間の出場停止になったじゃないですか。そうすると、室伏選手の例え話だと自転車競技をバイクでやったということは、増強剤の効果で相手選手、打たれたピッチャー、それで負けた監督が辞めないといけなくなるじゃないですか。

 

平松 そういうことだよね。

 

大久保 平松さんの時代はそんなことはなくて、生身の体で勝負していましたよね。

 

平松 もう力対力だからね。

 

大久保 ですよね。その気持ちで自分だけの体だけで勝負するというのが一番大事だと思うから、もう絶対にやらないでほしいです。これ管理体制で考えると、GMも社長もメジャーリーグだったら確実に辞任しなきゃいけない!

 

アナ うーん。

 

大久保 誰かのクビを飛ばすとかをしないと事の重大さが分からなくなるんで、是非とも野球界全体で考えてもらいたいと思います。

 

 

以上です。

その時が良ければと思ってやると体がぶっ壊れるので危ないです。

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