2018年8月12日にBS1で放送された「ワールドスポーツMLB」でこの日のテキサスレンジャース戦に先発し6回途中で降板し6失点と約4か月ぶりの黒星となったニューヨークヤンキースの田中将大のピッチングをメジャーで活躍した石井一久がフリーアナウンサーの上田まりえと共に分析しています。
【この日の田中の投球内容】
5回0/3、96球、被安打6、奪三振2、与四死球3、失点6
今季9勝3敗 防御率4.08 (8/12の試合終了時点)
【田中の試合後のコメント】
田中 特にスプリットが自分の中で全然コントロールができていなかったというのが一番大きな要因だと思いますし、それは何でかと言うと、結局は自分の投球フォームに問題があるとマウンドを降りてから考える時間があったので、そこを次回登板までに修正できればなと思っています。
アナ 今シーズン3敗目となったヤンキースの田中投手。制球に苦しんだということでしが悔しい投球でした。石井さん。
石井 田中投手、今日は5回途中6失点で成績がちょっと悪かったんですけど、内容は悪くないと思いました。でも、コメントを聞いているとレベルの高いところでピッチングしているんだなあと思いましたね。まあ、次回まで引きずるようなことはないと思います。
アナ 石井さんによると、そこまで悪くなかったということなんですが、田中投手のピッチングを見ていきます。
【田中の投球の映像を見ながら解説】
石井 はい。カギになる球種はスプリットだと思うんですよね。そこに注目して見ていきたいんですけど、2回先頭のプロファーの場面ではスプリットをしっかりと低めにコントロールして内野ゴロを打たせることができていましたよね。なので、僕は序盤に関しては安定している印象を受けていて、スプリットも安定感があったし、次の打者のカルフーンにもスプリットを上手く使って三振を取っていたので、序盤はスプリットを上手く操っていたので悪い印象はなかったですね。
アナ はい。3回まではヒットが僅か1本なんですよね。見ていてもスプリットに非常にキレがありましたが。
石井 序盤で好調だった秘訣はスライダーもそうなんですけど、このスプリットなんですよね。上手くかわせることもできるし、内野ゴロも打たせることができる球種で。その辺が今日も上手くできていたので、深く反省し過ぎることがない方が、次回の登板では好投できるんじゃないかと思います。
アナ ただ、そういった状態でも4回以降に捕まってしまって6失点していますよね。その要因はどこにあるんでしょうか?
石井 まあ、本人は制球に苦しんだと言っていますけど、そこにどんどん自分を追い込んだからじゃないかなと僕は思います。4回にホームラン浴びたグスマンに対しても低めを意識しているんですけど、もっと低め低めと考えすぎると逆にピッチャーは真ん中に入り過ぎてしまうんですね。
アナ はい。
石井 なので、スプリットが甘く入ってしまったのかなという感じがします。まあ、ピッチャーって本当にレベルの高いことをいつも考えているので、逆にそこが仇になってしまう時もありますよね。
アナ 調子自体は悪くないということですよね?
石井 僕は調子が悪いとは思わないです。むしろいい。いいからこそ、もっといい投球というものを探して探して、たまにこういうスポットに入ってしまうんじゃないかなと思いますね。
アナ 良すぎるからこそ、こういうこともあるんですね。
石井 何回も言いますけど、次回は大丈夫だと思います。
以上です。
考えすぎずに自然体で投げた方がいいのかもしれません。