2018年7月27日にBS朝日で放送された「スポーツクロス」で横浜高校野球部前監督の渡辺元智が1973年春 甲子園の決勝で指導理念を変えた涙のホームランについて古田敦也とテレビ朝日アナウンサーの徳永有美と共に語っています。

 



渡辺 あの頃は昭和の怪物・江川卓投手がいました。

 

古田 うーん。

 

渡辺 甲子園の決勝でうちと広島商業と当たるんですけど、決勝戦で延長10回表にうちが1点取るんですよ。

 

徳永 はい。

 

渡辺 その裏を抑えれば、勝てるんですけど、富田という選手が最後にフライを捕れば優勝が決まるところをポロっと落としたんです。

 

徳永 はい。

 

渡辺 それで、厳しかった時代ですから、殴り飛ばしてやろうと思ったんですけどね。

 

古田 ハハ(笑)

 

渡辺 ちょっと間が空いたんですね。気が付いたら富田に打順が回ってくるわけです。「打ってこい!」とさりげなく言ったら涙を流して打席に入っていって、一度もホームランを打ったことがない富田がレフトのポールすれすれにライナーで打って。それが2ランホームランで全国制覇をしたんですよ。

 

徳永 でも、何故その時に怒らずにグッと堪えて「打ってこい」という言葉に変わったんですか?

 

渡辺 応援団から優勝した瞬間に投げようと考えていた〇〇〇を富田に目掛けて心無い応援団がぶつけたんだと思うんですね。(※〇〇〇は聞き取れず テンポ?テント?と言っているような感じ)

 

古田 うん。

 

渡辺 それを拾っている間があった。僅かな間ですよ。その間が私の冷静さを取り戻した。やっぱり、言葉を選ばなければならない。選手を信頼しなきゃいかんなと。

 

古田 うーん。高校野球って3年間とかってよく言いますけど。

 

徳永 えぇ。

 

古田 実際には2年数ヵ月なんですよ。4月から始まるんで2年と4か月ぐらい。もうその間に激変しますよ。精神的にも肉体的にも変わるんですけど、やはり指導者の立場からしたら期間が短いですから、これが正しいと思ったらそれを詰め込んでしまうといいますか、踏襲するというかね。

 

徳永 はい。

 

古田 そういうことがやっぱり、ずっと行われていたんですけど、この年代辺りから自立させるみたいなところに指導が変わっていくんですかね?

 

渡辺 そうですね。その伝える言葉を、今度はこちらも色々と考えるようになった。

 

 

以上です。

スーパースパルタ時代ですから、殴られて育成というのが当たり前でしたが、渡辺監督も生徒から色々と学んだんでしょう。

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