2017年12月にBS1で放送された『球辞苑』でメジャーの敬遠にまつわる話をメジャーに詳しすぎる男・AKI猪瀬が語っています。

 



申告敬遠について

猪瀬 選手の間ではこう言われているんですが「ノーピッチ ウォーク」。これを導入しようとしたベースには試合時間の短縮。4球投げるよりも申告敬遠によって試合時間が短縮されるだろうという目論見。

 

申告敬遠の効果

猪瀬 現実的には1試合あたりの平均試合時間が長くなっています。なので何の効力も発揮していないというのが今シーズン(2017年シーズン)なので、これはMLB機構側のイメージとは全く違う結果になっていますね。

 

申告敬遠に対する選手たちの反応

猪瀬 試合の中で初めて申告敬遠があったのは3月に行われるスプリングトレーニングのゲームでサンフランシスコ・ジャイアンツのゲームでブランドン・クロフォードに対してメジャー史上初めてノーピッチ ウォークが採用されました。その時に実際にノーピッチを体験したクロフォードは「何が起こったのか全然理解できなかった」と。非常に奇妙な感覚でしかないと。

 

 

イチローは9月19日のメッツ戦で初めてノーピッチ ウォークを体験した際に「面白くない。戻さないとダメでしょう。空気感があるでしょ 4球の間に」とコメント。

 

 

猪瀬 シーズントータルで見てみると、このノーピッチ ウォークを歓迎している選手はほとんどいません。ただ、ピッチャーからすると投げずに済むのでこのルールはある程度はアリなんじゃないかという意見が大半ですね。

 

 

実際に田中将大は「ファンには一つ楽しみが減るのかな。4球投げた後、スイッチを入れ直して打者と対戦することがなくなる」と投手としての本音を覗かせている。

 

 

猪瀬 恐らく一番のデメリットは敬遠から生まれてくる様々なドラマが一切排除されてしまっているこれがデメリット。だから、このノーピッチ ウォークのデメリットを一番受けてしまったのは球場に足を運んでいるメジャーファン、野球ファンにとってデメリットでしかないのかなと思います。

 

 

AKI猪瀬が語るメジャーにおける敬遠の名シーン

1998年シーズンではあのバリー・ボンズが満塁のときに敬遠を受けました。バリーボンズに満塁ホームランを打たれて4点取られるよりは、やはり押し出しで1点に収めることが賢明だということで、バリー・ボンズを敬遠したことがメジャーリーグでは一番有名な敬遠のエピソードです。

 

(続けて)

 

猪瀬 翌年に同じようなシチュエーションの満塁でジョシュ・ハミルトンという選手が同じ満塁から敬遠を受けたりしました。そして直近だとニューヨーク・ヤンキースのレギュラーキャッチャーのサンチェスが昨シーズンに敬遠のボールを強振して、レフトに犠牲フライを打つというシーンもメジャーリーグの中ではありました。

 

このようなドラマが失われてしまう申告敬遠

 

 

ルールの見直しは?

猪瀬 日米共通のルールブックに書き加えられたルールに関しては、これを消すということはほとんどありません。不評だから、メリットにならなかったね、ということで消されるレベルの導入ではないので、僕の中では残念ながらこれからも続いていくルールのひとつです。

 

 

以上です。

ドラマが消えますよね。

おすすめの記事