2019年6月1日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のvs.セントルイスカージナルス戦で今季12試合目の先発登板のシカゴカブスのダルビッシュ有のピッチングについて仁志敏久が上田まりえと共に解説しています。
この日のダルビッシュの投球内容
6回93球 被安打3 奪三振6 与四死球4 失点1
今季2勝3敗 防御率5.02(6/1の試合終了時点)
この試合では勝ち負けつかず
ダルビッシュの試合後のコメント
―今日の試合について
ダル 1対1で向こうも良いピッチングをしていたので、1点あげると負けると思って一生懸命投げました。フォーシームがバラけたりはしましたけど、いい球も結構あって、抜けたり引っかける球がほぼなくなっているので、そうなればある程度まとまると思います。
―3年ぶりの打点について
ダル チームメイトから振っていけよと言われていたから、打席にも慣れてきてはいるのでボールもだいぶ見れるようになってきたし。まぐれですけど、良かったと思います。
仁志の解説
アナ ダルビッシュ投手、試合後のインタビューでは穏やかでいい表情をしていましたが3勝目はなりませんでした。
仁志 そうですね。結果は残念でしたけど内容は非常に良かったですね。
アナ はい。
仁志 シーズン序盤に比べると非常にボールの質が改善されていたと思います。今日の試合の中でバッターに対しても非常に冷静で、修正能力が高いと思わせたのが3回裏の2アウトランナーなしでヤングとの対決。(0ストライク)3ボールまでいってしまうんですよね。ここまでの登板ではこういうケースではなかなか修正できていないシーンがよくあったんですよね。
アナ そうでしたよね。
仁志 今日はこの3ボールから3つストライクを続けるんですよね。まずはフォーシームで見逃しのストライク。そして次もフォーシームでファウル。このフォーシームは球威があるので前に飛ばすことが難しいんですよね。
アナ はい。
仁志 そして最後の3球目はサインがなかなか合わなかったんですけど、選択したのインコースのツーシームで空振り三振でした。
アナ ナイスボールでした。
仁志 この時、恐らくキャッチャーはアウトコースのフォーシームのサインを出して、首を振られたのでカットボールがスライダーのサインを出したと思うんですね。
アナ はい。
仁志 ダルビッシュ投手はそこでまた首を振って、選択したのがインコースのツーシーム。バッターからすると、3ボールになって、そこからやっとフルカウントになったので、無難にアウトコースに投げてくるのかなという気持ちが出てくるんですけど、そこで選択したのがインコースなので、あそこまでいってインコースを最後の最後に選択できるというのはやはりの自信の表れだと思うんですよね。
アナ なるほど。
仁志 まあこの修正能力はさすがだなと思います。
アナ そうですね。インタビューでもフォーシームでいいボールがいっていたと語っていましたが、今回はストライクを取れていましたよね。
仁志 そうですね。まあ1回1回、登板する毎にそれぞれの数字が改善されて次の登板が投げられているんですよね。
今回 | 前回 | |
フォーシーム | 33% | 19% |
ツーシーム | 14% | 24% |
カットボール | 43% | 44% |
その他 | 9% | 14% |
仁志 このように前回から違うのがまずはフォーシーム。
アナ はい。
仁志 カットボールが中心というのは分かるんですけど、やはり徐々にフォーシームに対する自信が出てきた。または本人もインタビューで言ってましたけど、感じが良くなってきたということで、本来のパワーピッチが出来てきているのかなと思います。
アナ 本来のピッチングが出来てきていますね。
仁志 そうですね。
以上です。