2019年6月13日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース2019』でこの日の福岡ソフトバンクホークスvs.阪神タイガースで勝敗を決めたグラシアルのホームランの打席について中日で監督をしていた谷繁元信、楽天で監督をしていたデーブ大久保、元中日の谷沢健一がタレントの稲村亜美と共に語っています。
稲村 両先発ともに好投を見せましたが、ソフトバンクが阪神に見事な勝利を収めましたね。
大久保 そうですね。阪神の高橋も本当にいいピッチングしていたんですよね。谷沢さん、グラシアルの打席で真っ直ぐに差し込まれていたんですけど、最後に変化球をホームラン。甘いコースだったと思うんですけど。(※実際は甘くはないです)
谷沢 1球目と2球目は高めの真っ直ぐをグラシアルは振っていったけども、恐らく変化球を待っていたと思うんですよね。それですぐに追い込まれて、3球目にアウトコースぎりぎりをボールと判定されて惜しかったよね。
大久保 そうでしたね。グラシアルは変化球が頭にある打席だったんですかね。
谷沢 そうですね。阪神バッテリーもグラシアルをよく研究した跡が見えますよね。3球目ももう一回高めにいってもいい状況だけど、アウトコースの際どいところ。
大久保 はい。
谷沢 それでその後の4球目にインコースのスライダー(カットボール?)をレフトスタンドにホームラン。
大久保 上手いこと打ってますよね。
谷沢 脇を締めながらね。やはりバットが外回りしているとファウルになるんですけど、内からバットが出てヘッドが遅れているから、レフトポールの内側に入るよね。
大久保 谷繁さん、これはキャッチャー的には谷沢さんが言うように変化球待ちをイメージするところですか?
谷繁 まあグラシアルはインサイドを待っていたんでしょうね。あれだけインサイドに食い付いていたということと、あとは2ナッシングからアウトコースの真っ直ぐの際どいボールの時に少しだけ左の腰が開いているんです。
大久保 はい。
谷繁 だから、そこを見ておけば最後の勝負はアウトコースでも良かったんじゃないかなと僕は思うんですよ。あの場面に限ってはね。
大久保 追い込まれても近くに来たら放り込むぐらいの感じですよね。
谷繁 はい。だから、打ったグラシアルを褒めるべきなんですけど、キャッチャー的にはもしかしたら防げたかもしれないホームランですね。
大久保 谷沢さん、そういうせめぎ合いが面白いですよね。
谷沢 グラシアルの左の腰が少しだけ開いていたというのはよく見えたね。(※谷沢は谷繁の見解に少し疑問を持っていて変化球待ちだという見解)
谷繁 はい。2ストライクからアウトコースを見逃したときにちょっとだけピクッと動いているんですよね。
大久保 うんうん。
谷沢 ピクッと動いたら悟られるんだよな(笑)
大久保 そうですね(笑)
稲村 グラシアル選手の腰のピクッていうのをもう一度解説して頂きましょうか。
谷沢 全球見ようか。
1球目の空振り
谷沢 これは引っ張りにかかってるな。
谷繁 そうです。もう開きが早いんです。
谷沢 うんうん。変化球を待ってるように見えたけどね。
2球目の空振り
谷繁 これも早いんですよね。
谷沢 うんうん。
谷繁 やっぱりアウトコースを打ちにいくときはあんな早くないじゃないですか。
3球目の瞬間
谷沢 そしてこれ。
谷繁 そうです。ほんのちょっとだけ、ほんのちょっとだけやっぱり後ろに体重がかかってるんですよ。
谷沢 うん。
谷繁 その分、最後の最後までこの打席はインサイドを待っていたと思います。
谷沢 キャッチャーはどの辺の瞬間でピクッと分かる?(※隣にいるデーブに問いかける)
大久保 落合さんだと右腰にシワができて、左腰が入るんですよ。
谷沢 うん。
大久保 普通は正対しているんですよ。それは村田真一さんに腰を見とけと教わって。
ここでグラシアルの3球目の見逃しが流れる
谷繁 やっぱり後ろに体重がかかってるでしょ。ほんのちょっとだけ。
大久保 谷沢さんがまだ3球目のピクっとにまだ納得できてないようです。
一同 (笑)
大久保 まあキャッチャーの目ですからね(笑)
以上です。