2019年6月14日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のvs.ミネソタツインズ戦で先発し5回1失点の投球内容だったシアトルマリナーズの菊池雄星について黒木知宏がフリーアナウンサーの山本萩子と共に解説しています。
菊池の試合後のコメント
菊池 ここ3試合やられっぱなしで、何が原因かというのをしらみつぶしにコーチやチームメイトと相談してやってきたんですけど、やっとそれがいい方向に行ったのかなと思います。やっと戦えるボールに戻ってきた手応えを感じていますので、この状態をまた次に繋げていきたいと思います。
黒木の解説
今季3勝4敗 防御率4.78(6/14の試合終了時点)
アナ 菊池投手、戦える球が戻ってきたという力強い言葉が出てきました。
黒木 強力ツインズ打線に対して素晴らしいピッチングをしましたよね。菊池投手らしいピッチングでしたね。
アナ はい。3連敗していた前回登板と比べて何が変わったんでしょうか?
黒木 復調のカギが2つあって、まず1つが強いフォーシームです。
アナ 確かに今日も球速が上がっていましたよね。
過去3試合 149.1キロ
黒木 はい。過去3戦を比べますと球速が2キロほど上がっていました。それでやはり躍動感も出ていましたよね。そして少し甘めですけど、フォーシームを投げてバッターを差し込むという投球になっていましたのでピッチャー優位に立てた投球内容でしたね。強さが出ていましたね。
アナ はい。監督やコーチからは「低めに厳しくというよりも、高めにアバウトに」と指示されていたようですね。
黒木 まあ難しく考えずに攻めていきましょう、ということを言ってくれたんじゃないかなと、後ろから背中を押してくれたんじゃないかなと思うんですよ。
アナ 力のあるボールなんだから素直に投げれば、ということなんでしょうね。
黒木 それによって変化球も効いてきますからね。
アナ はい。1つ目の復調のカギは強いフォーシームでした。では、もう1つの復調のカギは何だったんでしょうか?
黒木 はい。「かわす」でなく「攻める」ですね。
アナ 攻めるピッチング。
黒木 はい。今日は変化球も投げてはいるんですよね。特にスライダーの球速がかなり上がってますよね。
過去3試合 135.3キロ
黒木 これはどういう事かというと、変化球ってイメージ的に少しバットの芯を外すとか、タイミングをズラすとか、崩す、かわすというイメージを持ちがちですよね。
アナ はい。
黒木 でも、フォーシームに近い球速のスライダーを投げることによって、変化球でも攻める。フォーシームとより近い球速でスライダーを投げることによってて、バッターをしっかりと抑えていこうとなったと思うんですよね。
アナ まさしくその通りで菊池投手も「真っ直ぐに見せて曲げたい」と言っていたんですよね。
黒木 はい。ですから、この間にカーショウ、パクストン、柳ヒョンジンだったりとかのピッチングを見ると、やっぱりスライダーだったりで強いボールを投げていくじゃないですか。
アナ はい。
黒木 そういうところがあって球速が上がる。そうすると強いボールを投げるということになっていましたので、まあいい結果が出たんじゃないかなと思うんですよね。
アナ そしてこれがツインズ打線に通用しましたもんね。
黒木 これが大きな自信になると思うんですよ。
アナ はい。
黒木 あれだけ強いツインズ打線を抑えて、そのあとのピッチャーは正直酷かったじゃないですか(苦笑)
アナ そうなんですよね。
黒木 また自信を持って投球できると思いますけどね。
アナ リリーフ陣が打たれたのは残念でしたよね。
黒木 もう1イニングと考えますけど、スゴくいいタイミングの交代だったと思います。抑えてマウンドを降りましたので、ピッチャー心理からすると、投げきった気持ちがあるんですよね。
アナ なるほど。
黒木 だから次のイニングでも抑えるかもしれないんですけど、疲労も溜めずにいいイメージを持ったまま次の登板となるので、いいタイミングでの交代だったと思いますね。
以上です。