2020年11月5日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース 2020』でこの日引退会見を行った中日ドラゴンズの吉見一起について元横浜の斎藤明雄、元巨人の松本匡史、元横浜の高木豊がタレントの稲村亜美と共に語っています。
吉見の引退会見の一部
―悔いはあるか
吉見 悔いはないです。ただ後悔はあります。まず怪我をした時に、そこでストップしておけば良かったかなと。多少無理をしてでも二桁勝ちたいという思いがあったので、それを継続したいというのがあった分、無理をしてしまったかなと。振り返っても一緒なんですけど、そこでしっかりとストップしておけば良かったかなと。ただ、これも人生なので、これは受け入れて吹っ切れています。
―影響を受けた人は?
吉見 僕の中で大きかったのは谷繁さんの存在です。野球を一から教えていただいて、質問してもちゃんと教えてくれますし、谷繁さんがいなければ僕の白星はこんなになかったのかなと思います。入団してすぐに、当時は森コーチだったんですけど、谷繁さんからは「お前がこの世界で生きていく道はこれだよ」と教えていただいて。僕はコントロールにしかこだわっていないんですけど、そこで「お前はストライクゾーンの低めで勝負しなければいけないんだよ」と。
―現役を振り返って
吉見 入団した時にエース川上さんがいて、みんな150キロ近いピッチャーばかりがいて、エラいところに来てしまったなと思ったのが初めの印象なんですけど、よく15年もできて、90勝もできて、本当にいい野球人生だったなと思います。
―ファンに向けて
吉見 いい時も悪い時も温かい声援を送っていただきました。ファンがいないと、今年は特にそうなんですが、お客さんがいるのといないのとでは全然違います。やっぱりお客さんの声援があって、僕たちは100%以上の力を出せると思います。本当に温かい声援ばっかりだったんですけど、ありがとうございました。
吉見を語る
高木 物静かな会見で、冷静に。
稲村 はい。
高木 何か本当にマウンドにいるような会見でした。明雄さん、吉見投手の思い出はありますか?
斎藤 やはりコントロールのいいピッチャーで、アウトコースの出し入れが上手いピッチャーだったなという感じがしますよね。
高木 うーん。
斎藤 そしてピンチになればなるほど強気になって、「俺は逃げないんだ!」という攻めのピッチングが出来たピッチャーでしたよね。そしてボールが高めに浮くことが少なかったですよ。
高木 はい。谷繁と吉見について話すと、全く同じことを言ってましたね。「とにかく低めで勝負するしかないぞ」と。
斎藤 うんうん。
高木 もうこんこんと言い聞かせてたと。
斎藤 キャンプに行っても、谷繁が受けてる時はアウトコースの低めしかミットを構えない。
高木 あぁ。
斎藤 他の変化球でもそこしか構えない。インサイドには一切構えない。
高木 うんうん。松本さん、吉見の会見を見てどうご覧になりましたか?
松本 本当に精密機械という感じで低めにコントロールされたピッチングっていうのは記憶に残ってますね。
高木 そうですね。
松本 あと可哀想だったのが怪我ですよね。また元気に投げるところを見たかったですけどね。
高木 そうですね。
稲村 吉見投手は明日(11/6)に引退登板を行います。
以上です。