2018年6月29日BS1で放送された「ワールドスポーツMLB」で2018年の開幕から3ヵ月を見て分かってきた傾向をMLB公式アナリストのペトリエーロさん(以下ペト)が分析しています。

 

フライボール革命でデータは打者有利にしたのか

2018年の傾向をMLB公式アナリストが見解を語る

 

ペト 投手のレベルはかつてないほど上がっています。ホームランはたくさん打たれていますが投手優位と見るべきです。

 

 

2018年シーズンは確かにホームランは増えているが投手の防御率は下がっている(2008年は4.32で2018年は4.07)

 

ペト 以前の投手は低めに投げてゴロを打たせようとしてきました。それは間違いではありませんが、もっと有効な方法があると気付いたのです。それはバットに当てさせないことです。

 

 

10年前と比べると9イニング当たりの奪三振数は2008年で6.8、2018年で8.6と約2ほど違う。何が変わったのかを深掘りするとスライダーが数%微増している中でシンカーが10%近く減っている

 

ペト シンカーはゴロで打ち取るための球種。スライダーは三振を狙う球種です。そのスライダーを150キロで投げる投手が現れたのです。一昔前のフォーシームの球速で変化球を投げているのです。

 

 

2017年の奪三振数ランキング

1位セール308、2位シャーザー268、3位クルーバー265、4位アーチャー249、5位デグローム239

この上位5人のうち3位のクルーバー以外はスライダーを決め球にしている

この事からスライダーこそが投手優位時代の生命線だと言えるだろう

ペトリエーロさんは投手の起用法も投手優位の要因だと語る

 

ペト 4年前から大きな変化が始まりました。先発投手が投げるイニング数が減ってきたのです。今シーズンは史上初めて60%(約5回2/3以下)を切るかもしれません。疲れた先発が早く引っ込み、元気なリリーフが剛速球を投げる。打者は苦労します。

 

 

2018年の平均球速トップ3

1位ヒックス160.2キロ、2位チャップマン159.4キロ、3位ゲレーロ158.3キロ

上位3人は全てリリーフ投手(ちなみに大谷は先発で平均155.7キロ)

これらのリリーフ投手が小刻みな継投で現れ打者には慣れる時間がない

ちなみに2018年シーズンのレイズではブルペンデーとして抑えのロモが先発をしたりすることもあり実験的なことも行われている

 

ペト いずれは先発とリリーフの区別がなくなると思います。もちろん、カーショウやバーランダーのように長いイニングを投げる先発投手が消えることはありません。多くの投手の起用法は今まで通りにはいかないからです。まさに転換期に差し掛かっているのです。

 

 

以上です。

ペトリエーロさんが言うように大エース以外は先発とリリーフの区別がなくなる事なんて本当にあるんでしょうかね。信じられない話です。

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