2018年8月19日にBS1で放送された「ワールドスポーツMLB」でこの日のフィラデルフィアフィリーズ戦で先発し9回7安打1失点で見事な完投勝利をあげたニューヨークメッツのデグロームのピッチングについて元ロッテの黒木知宏がフリーアナウンサーの上田まりえと共に解説しています。
【この日のデグロームの投球内容】
9回108球、被安打7、奪三振9、与四死球0、失点1
今季8勝7敗 防御率1.71 (8/19の試合終了時点)
現在、メジャートップの防御率
この試合で200奪三振を突破
アナ 9回7安打で完投。圧巻のピッチングでしたね。
黒木 そうですね。フィリーズの打線ってすごくいいんですよ。でも、フィリーズの打線をしてもデグロームに手も足も出ない状況でしたよね。
アナ はい。
黒木 もうとにかく、フォーシームが強い。そして、変化球とコントロールが素晴らしい。もう全てにおいてパーフェクトですよね。
アナ 揃ってますねぇ。
黒木 はい。高めに投げる場合があるんですけど、少しキャッチャーも高めに構えているんですね。
アナ はい。
黒木 ですから、その高めの速いボールを使いながら、その高さから落としていくスライダーを投げる。バッターはもう手が出ません。
アナ うーん。
黒木 まあ、こういうピッチングをしていると攻めのピッチングになりますし、テンポも上がってきますし、もう本当にスーパーエースというピッチングになりますよね。
アナ そして、球速が凄いですが、この試合ではフォーシームの平均球速は156.0キロ。そして、スライダーが148.8キロと。これどちらもメジャー平均を上回っているんですよね。
【今季のMLB平均球速】
フォーシーム 149.8キロ
スライダー 135.6キロ
黒木 スライダーが148.8キロなんですけど、これカットボールの球速なら分かるんですよ。
アナ はい。
黒木 でも、この平均球速はスライダーですからね。
アナ このスピードは凄いですね。
黒木 はい。カットボールのようなちょい曲がりではなくて、思いきり曲がった148.8キロのボールを投げるわけですから。
アナ はい。
黒木 このスライダーとフォーシームの球速。そして、曲がり幅、落ち幅を見ると、バッターは手が出ないですね。打てないと思います。
アナ スライダーの平均球速がメジャー平均のフォーシームと同じぐらいですもんね(笑)
黒木 はい。凄いですね。
アナ そして、9回に最後のバッターを打ち取った108球目のボールが、この試合で最速の159.4キロをマークしたと。
黒木 まあ、バランスもいいですよね。とにかくスタミナもありますし、投げ方もいいので、この投球を続けていたら初のサイ・ヤング賞もあるのかなと思いますよね。
アナ 今後のピッチングも楽しみなピッチャーですね。
黒木 はい。
以上です。
デグロームは素晴らしいピッチャーです。知らない人は覚えておきましょう。