2018年11月18日にフジテレビで放送された「S-PARK」でアナハイムエンゼルスの打者・大谷翔平の今後の課題について立浪和義がフジテレビアナウンサーの中村光宏と宮司愛海(2人まとめてアナと表記)と共に語っています。
【前提知識】
バレルゾーンとは
ホームランになりやすい打球速度と打球角度を兼ね備えたゾーン
大谷はバレルゾーンで打つ確率がMLBで6位
ちなみに新人王を争ったアンドゥハーはMLBで128位
アナ 驚きのデータも出てきましたが大谷選手についてどうですか?
立浪 メジャーには多くの強打者がいる中で凄いですよね。
アナ VTRに出てきましたけども『バレルゾーン』。
立浪 はい。
アナ 大谷選手はそのゾーンに当てることが出来る要因とは何なんでしょうか?
立浪 やはりバットの力をしっかりとボールに伝えることが上手い。
アナ うーん。
立浪 上手くバットを乗せると言いますかね。
アナ どうしてそれが上手なんですか?
立浪 まず軸が、頭の位置が全く動かないですよね。だから下半身でしっかり回転できますから、ヘッドスピードも上がりますし、ボールに力が伝わるという。そこが素晴らしいですよね。
アナ 今シーズンはノーステップ打法に変えましたけど、これも要因の1つですかね?
立浪 オープン戦で結果が出なくてノーステップにして軸をブラさないバッティングをしましたよね。
アナ そして大谷選手のホームラン方向なんですが、レフト方向に5本、センター方向に9本、ライト方向に8本。左バッターがレフト方向に打つのは逆方向で難しいと思うんですけど、これは何で打てるんですか?
立浪 押し込む力が強いんですよね。これ逆方向に打てるのは素晴らしいんですけど、ただライトのホームランが8本ですよね。
アナ はい。
立浪 僕の印象だとこれについては逆に少ないなと。
アナ へぇ~。ホームラン数自体はスゴい数字なんですけども。
立浪 はい。スゴい数字なんですけど、ライトにもっとホームランが増えれば、もっと楽に30本超えるんじゃないかと。
アナ バランスがいいんじゃないかと思いきや、だったんですけどね。ということで、ライト方向に打つためにインコースをどのように打てばいいのか、立浪さんにバットを持って頂きました。
立浪 はい。
アナ インコースの打ち方。
立浪 さっきのVTRでは左ピッチャーのインコースの球を詰まってましたよね。
アナ はい。
立浪 大谷選手はピッチャー目線から見てもらいますと、ステップして打ちにいくときのトップの位置での手の位置が見えないですよね。(※映像を見てもらうと分かりますけど大谷はけっこう背中を向ける打ち方をしています)
アナ 体に隠れちゃうということですね。
立浪 極端に言えばですけど、トップの位置がピッチャー目線から丸見えになるぐらいの位置にあると、下半身を回せばバットってインサイドから出やすくなるんですよね。
アナ なるほど。
立浪 ただ、トップの位置がピッチャーから見えない位置から振りますと上半身を振らないといけないので大谷選手は少し窮屈な打ち方をインサイドのボールだとしています。
アナ なるほど。
立浪 そこがポイントで、バッターってトップの位置が非常に大事なんです。
アナ それを浅めにということですね。
立浪 そうですね。特にインサイドを狙っている時はですね。
ここで左ピッチャーのインコースの球を詰まる映像が流れる
アナ あぁ、確かにそうですね。
立浪 打つ時にトップの手が背中の方に入りますよね。
アナ はい。
立浪 どうしてもこの様にバットが窮屈な形で出てくるようになっているんですね。
アナ これを浅めに構えられるようになったら何本ぐらいホームランを打てそうですかね?
立浪 38本ですね。
アナ 38本(笑) なるほど。スゴくハッキリとした数字ですね(笑) まあ、ライト方向に何本飛ぶかが来シーズン楽しみですね。
立浪 特にバッターに専念しますからね。インサイドの攻めがドンドン厳しくなると思います。
アナ バッター専念は精神的にもプレッシャーは大きくなりますか?
立浪 厳しくなってくると思いますね。
アナ それを乗り越えて来シーズンは成長する姿を見せてほしいですよね。
立浪 はい。
以上です。
確かに背中を見せ過ぎているのでバットが出にくいと思います。