2018年11月19日にフジテレビONEで放送された「プロ野球ニュース」で2018年シーズンで引退し、2軍監督に就任した松井稼頭央が楽天時代、そして日米の違いについて語っています。野村弘樹、高木豊、片岡篤史、そしてフジテレビアナウンサーの小澤陽子と共に語っています。
アナ 楽天で8年ぶりの日本復帰となりました。
野村 久々の日本球界で一番印象的だったことって何かありました?
松井 僕がアメリカ行く前にはイーグルスがまだ存在していなかったので、アメリカに行っていた時にイーグルスができまして。
野村 あぁ、そうなのか。
松井 はい。
高木 これ楽天を選んだ理由というのはなんだったの?
松井 やっぱり星野監督もそうですし「新しい歴史を作ろう」という言葉を頂きましたし。
高木 うん。
松井 まあ、楽天球団さんから、いの一番で自分が必要と言って頂いたというのも非常に大きかったです。
野村 じゃあ日本に復帰では、やっぱりライオンズも当然頭にあったと思うんだけど。
松井 はい。
野村 やっぱりそこで一番に声を掛けてくれた楽天イーグルス。
松井 そうですね。当時のライオンズはフリーエージェントで出ていった選手はなかなか戻って来れないというのもありましたし、楽天さんからいの一番で声を掛けて頂きましたし、また星野監督の下で一緒にプレーというのを考えて。
野村 うん。
松井 非常に新しい球団でしたし、僕自身も楽しみにしてました。
高木 でも今度は西武を敵にしなきゃいけないという複雑さはなかったの?
松井 やっぱり初めは所沢の球場に行った時は違和感がありましたね。
高木 なるほどね。
野村 だけど、イーグルスで初の日本一になったでしょ。
松井 そうですね。僕自身も初めての日本一だったんで。
野村 その感覚ってどうでした?
松井 僕が日本一の実感が湧いたのはオフを迎えてからですね。
野村 あー。
松井 1年間戦ってきて優勝を目指してきたので、その時の嬉しさの方が大きかったですね。
野村 うーん。
ここから日米の違い
片岡 日本からメジャーに行って戸惑いがあったと思うんやけど、今度はそのメジャーから日本に復帰しての戸惑いはありました?
松井 ありました。
片岡 けっこうバッターはみんな苦しむというか、メジャーの動くボールから日本だとちょっと違うじゃないですか。
松井 違いますね。
野村 青木もオープン戦では苦労してたもんね。やっぱりタイミングとか?
松井 タイミングもそうでしたけど、ボールの質ですね。ツーシームで動くボールと、日本のピッチャーってキレのいいボールを投げるじゃないですか。
野村 うん。
松井 やっぱり思ったよりも日本のピッチャーの方が差し込まれるんですよね。
高木 ここから動くんじゃないかというような疑うアメリカ時代の癖が抜けないんじゃないの?
松井 動くボールに対してボールを見ようという意識が強すぎた部分もあったんですけど、実際に日本に帰ってきたら、思ったよりもボールもきてますし、スピードガン以上にスピードを感じましたし、それがありましたね。
片岡 やっぱり日本の野球とアメリカのベースボールは全く違う?
松井 違いますね。まあ、何がって言われたらちょっと難しいんですけど(笑)
野村 どっちがって比べられる?
松井 いやぁ、比べられないかもしれないです。
野村 やっぱり日本の野球は日本の野球でメジャーはメジャーという、そんなイメージ?
松井 はい。
野村 やっぱり別物?
松井 別物と思いました。
野村 うーん。
高木 でも、環境が慣れ親しんだ日本だからホッとした部分はあるでしょ?
松井 それはやっぱりあります。
高木 そうだよね。向こうは移動もキツイもんね。
松井 そうですね。メジャー挑戦前に色んな情報を入れすぎた部分もあったんですよね。
高木 うん。
松井 そのままで行って、自分で感じるのが良かったと思うんですけど『外が広い』、『ボールが動く』、『天然芝』っていうのを自分が感じる前に頭に入れるんで、そこが自分の中で良くなかったのかなと思いました。
高木 なるほどね。
松井 はい。
以上です。
テーマは楽天でしたが途中からは日米の違いになっていました。