2019年3月17日にTBSで放送された『S☆1』で野村克也と福岡ソフトバンクホークスの甲斐拓也がキャッチャーについて色々と対談しています。槙原も一緒に語り合っています。
もくじ
最初の挨拶
甲斐 お疲れ様です。お久しぶりです。よろしくお願いします。
槙原 監督どうですか。甲斐選手は体が大きくなりましたよね。
野村 そうだね。
槙原 去年、会った時よりも体が大きくなりましたよね?
甲斐 大きくなりました。
槙原 ちなみにどれくらい?
甲斐 3キロ4キロくらい大きくなりましたね。
野村 お金が貯まると体も大きくなるんだよ。
甲斐 ハハハ(苦笑)
槙原 筋肉を付けないといけないよね。太りすぎると動けなくなるよね?
甲斐 はい。そうですね。
甲斐キャノンについて
甲斐の送球VTRを眺めつつ
槙原 どうですか?
野村 文句なし。
甲斐 ありがとうございます。
野村 しかもコントロールもいいじゃない。2塁ベースを基準に1塁方向へ送球。
槙原 野手が捕ったらタッチしやすい所に投げてますね。
野村 大したもんだよな。言うことなしだよ。
甲斐 2塁ベースまでの間をどれだけ正確に投げるかを考えてやってるんで。
野村 足の運びがいいよね。
槙原 はい。
野村 お前はピッチャーだからスゴさが分からないだろ?
槙原 この企画で私も色々とキャッチャーのことを勉強させてもらってます。
甲斐 特別に肩が強い訳ではないと思うので。ずば抜けて強くはないと思います。
甲斐キャノンの秘密1 足の使い方
槙原 どのような足の運びをするのか。今までのキャッチャーとどこが違うのか。
槙原がトスをして甲斐がキャッチングからスローイングを何回かします。
槙原 速すぎて分かりません(笑) どこがどう違うんですかね。
甲斐 今まではボールを捕って。
甲斐 それから動いていた。
甲斐 跳んでステップして投げてましたけど。
槙原 はい。
甲斐 今は捕る前に左足を前に出して。
甲斐 投げる体勢。
甲斐 左足、右足、左足の順にステップをする。
槙原 捕る前に左足が前に出てますよね?
甲斐 はい。
槙原 捕る前に一歩前に出すよね。
甲斐 静止状態で捕球して動くよりも、やっぱり捕る前から足を動かしていればスムーズに体も動くと思いますので。
野村 大正解だよ。全て足だよ。フットワーク。
甲斐 はい。左足を前に出すのは出すんですけど、もちろん変化球もありますし、カーブとか緩い球もあるんで、ピッチャーの投げる球が体の左側とか右側にボールが逸れたら体が突っ込むと捕れないので、体を突っ込まないように左足だけいくように。
槙原 なるほど。
甲斐 やっぱり簡単には出来なかったんで、練習はしましたね。
槙原 今、気が付いたんですけど、甲斐選手のキャッチャーミットが非常に浅いんですよ。
ノムさんがそのミットを手に取り
野村 スゴいね。
甲斐キャノンの秘密2 キャッチャーミット
一般的なものと甲斐のミットの比較(右が甲斐のミット)
一般的なキャッチャーミットは正確に捕球する為にポケットが深く作られている。一方、甲斐のミットはポケットが浅く、この分捕球するのが難しい。
深さ比較
ボールを入れた状態
槙原 ミットの浅さは送球のためなんですか?
甲斐 そうですね。握り替えがスムーズにいくように。ミットが深すぎると捕りにいかないとダメなんで、ポケットの奥行きを浅くして、ボールをはじくイメージでやってるんで。
野村 これなら送球動作が速くできるね。
甲斐 はい。ボールを掴むというよりは、はじくイメージですね。それができるミットです。あとは一回り小さいミットになっているんで、そういった面でもプラスだと思います。
野村 スゴいよ。俺ならこれはよう使いこなさん。このミットは本当に板だね。
槙原 僕らから見たら板ですよね。
野村 うん。スゴい。
甲斐がノムさんに聞きたいこと
甲斐 捕手として一番大事なもの、心掛けているものを。
野村 信頼しかないです。
甲斐 はい。
野村 ピッチャーにどれだけ信頼されるキャッチャーか。あいつの言う通りに投げていれば間違いないと。
甲斐 はい。
野村 そういう信頼感。やっぱり自分が発する言葉というのは本当に責任を持って発しないと。それが信頼に繋がっていくから。だから「あいつは野球を知ってるな」とか、「あいつは野球を勉強してるな」とかそう言われるようになれば一安心だね。
甲斐 はい。ありがとうございます。
甲斐の今シーズンの目標
甲斐 昨シーズン、チーム2位だったので、そこはやっぱり悔しいシーズンだったので。もう今年は優勝しか考えてないですし、キャッチャーとしてチームを勝たせるのが一番なんで、優勝が一番です。
野村 うん。その通りだ。
甲斐 ありがとうございます。
この後、子供が生まれたばかりの甲斐にベビー用品をノムさんが渡して対談終了しました。