2018年5月7日にBS1で放送された「ワールドスポーツMLB」という番組で3勝目をあげたエンゼルス大谷翔平のピッチングについて小宮山悟がフリーアナウンサーの平原沖恵と共に分析しています。

 

【この日の大谷の投球内容】

6回0/3、被安打6、奪三振6、与四死球3、失点2

シーズン防御率4.10 (5/7の試合終了時点)

 

 

アナ 大谷投手、12日ぶりの登板でしたが7回途中2失点で3勝目をあげました。小宮山さん。

 

小宮山 怪我の影響を感じさせないようなピッチング内容だったと思いますし、最後に四球で降板ということでちょっとガッカリ、本人も悔しいと思いますけど。そこまでのピッチングが本当に素晴らしい内容だったので良かったです。

 

アナ それでは、大谷投手の好投を細かく見ていきたいと思います。まず、今日投げた球種の割合を見てみましょう。

 

【モニターに下記のように映される】

前回 フォーシーム37球、スプリット34球、スライダー23球、カーブ4

今回 フォーシーム48球、スプリット11球、スライダー28球、カーブ11

 

 

アナ 前回と比べまして、スプリットが減ってフォーシーム、スライダー、カーブが増えています。

 

小宮山 はい。特に今日のピッチングでいうとカーブですね。

 

アナ うん。

 

小宮山 このカーブが非常に有効に使えていた。4月26日の放送の時に大谷は良いカーブを持っているから使ったらいいのにと言ったと思うんですけど。

 

アナ はい。

 

小宮山 見てますね。

 

アナ 大谷投手、見てくれていますね (笑)

 

小宮山 素晴らしかったと思います。

 

アナ はい(笑)

 

 

【大谷の投球の映像を見ながら】

大谷 これセグラに対する投球なんですけど、6回に終盤に差し掛かっているんですけど、(154キロのフォーシームを投げている映像を見ながら)まあまあの球の速さがありますよね。

 

アナ はい。

 

大谷 それで、この速いボールの後に(124キロのカーブを投げている映像を見ながら)かなり抜いた感じのボールで変化量の大きなボールでバッターのタイミングを外すと。こういう事でしっかりとボールをコントロールしていることが今日の好投の最大の要因だと思うんですけども、本当に素晴らしかったです。

 

アナ このカーブなんですが、全部で11球投げているんですが、そのうち4球を初回に投げていました。今日のキャッチャーは(正捕手の)マルドナードではなくリベラ選手だったということも影響されたんでしょうか。

 

小宮山 はい。まずキャッチャーが違うということは相手に分かっているわけですね。

 

アナ はい。

 

小宮山 それで、どういう配球でくるのかを含めてハテナという状況だったのが、初回にこのカーブを多投することによって、遅いボールを今日はたくさん投げてくるのかもしれない、今までとは違うパターンになるかもしれないということでマリナーズ打線がそこで色々と考えさせられたと思うんですよ。

 

アナ はい。

 

小宮山 それで95マイルのボールが100マイルに感じられるぐらいに遅いボールを有効に使えていましたので、しっかりとコントロール出来ていたことが最大の要因なんですけども、その配球も含めてリベラがいいリードをしたということじゃないですかね。

 

アナ そして、この試合で決め球となったのはスプリットではなくスライダーだったんですが、三振6個のうち4個をこのスライダーで奪いました。

 

小宮山 はい。本当に制球が抜群ということで、ストレートとのコンビネーションが非常に良かったと思いますね。

 

 

【4回裏、打者マリナーズのハニガの場面の映像を見ながら】

アナ 4回裏、打者がハニガですね。

 

小宮山 (外角の159キロのフォーシームでストライクを取る映像を見て)真っ直ぐはもちろん速いですよ。低めにしっかりとコントロールされたボール。99マイルですから。

 

アナ はい。

 

小宮山 (次のボールは外角の136キロのスライダーで空振り三振を取る映像を見ながら)次がスライダーなんですけど、パッと見たら、とんでもないボールを振っているように見えるんですけど、重ね画面(フォーシームとスライダーを投げる映像を重ねている映像)で見ると投げ方を含めてほぼほぼ同じ軌道なんですね。(※本当にほとんど同じに見えます)

 

アナ 同じですね。

 

小宮山 それで途中で急に曲がり出してということなので、ハニガからするとフォーシームに見えたと思うんですけど、バッターからしたら同じ感じで来るのでなかなか対応しづらい。ただでさえボールがいいのに、こうして打ちにくい要素が更に加われば、そら打たれるわけがないという話だと思います。

 

アナ そうですね。そしてなんですが、(大谷の)憧れのイチロー選手の前で好投した大谷選手ですが試合後にイチロー選手は対戦したいかと聞かれますと「そりゃ対戦したいですよ」と即答したそうです。

 

小宮山 そうですよね。本当だったらここで対戦がということで我々も期待していたんですけども、その夢叶わずということなんで、イチローがまだ辞めてないということであれば今後も対戦する可能性が残されているわけですから、そういう期待をしながら待ちたいと思いますね。

 

 

以上です。

この日はスライダーとカーブがかなり効いていましたね。7回途中で降板させられて不満な表情をしていました。イチローとの対戦を見たかった。握手している映像を見るだけでも感動しちゃいました。

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