2019年4月16日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のマイアミマーリンズ戦で今季4試合目の先発をしたシカゴカブスのダルビッシュ有のピッチングを元ロッテの黒木知宏がフリーアナウンサーの山本萩子と共に解説しています。
この日のダルビッシュの投球内容
5回2/3 96球 被安打4 奪三振8 与四死球5 失点2
今季1勝2敗 防御率6.11(4/16の試合終了時点)
ダルビッシュの試合後のコメント
ダル コントロールに関しては前回の方が良かったけど、球速やボールの力は今日の方が僕の中では良かった。(復帰後初勝利については)負けるよりもみんな喜んでくれるし、それを見ると勝って良かったなと思います。
黒木の解説
アナ ダルビッシュ投手、4回目の登板で待望の初勝利をあげました。そして今日は試合後のコメントでも饒舌でしたね。
黒木 はい。ピンチの場面でも粘り強く投げてましたよね。序盤はフォーシームとスライダー中心の組み立てだったんですけど、非常に力がありましたよね。
アナ データで見てみると両球種とも回転数が上がっていますし、フォーシームは球速も上がってますよね。
ダルビッシュのデータ(STATCAST) | |||
今季 | この日 | ||
フォーシーム | 回転数 | 2458 | 2577 |
球速 | 149.0 | 151.2 | |
スライダー | 回転数 | 2670 | 2804 |
球速 | 132.6 | 132.6 |
黒木 はい。前回終盤に非常にいい投げ方をして、感覚を掴めたんじゃないかなという感じがあるんですよね。
アナ はい。
黒木 なので今日は序盤からスゴく出力が高くて対バッターと勝負ができているように見えましたよね。
アナ なるほど。球種ではどれが気になりましたか?
黒木 まあ5回と6回に投げてたツーシームですかね。これは正直ビックリしました。フォーシームがほとんどないような状況でツーシームに変わっていたんですよね。
アナ 序盤は投げてないですよね。
黒木 はい。
アナ そのツーシームについてダルビッシュ投手が試合後にこんなコメントをしています。
ダル フォーシームがストライク入らないから、ツーシーム投げたれと思って投げたら、これいけるわって思って。キャンプの時も1球も投げてない、むしろゼロで来てるから、自分の中では試合でそれをぶっつけで大丈夫な球なので。それがスゴく効果的だったと思いますね。
アナ キャンプでも投げてない球で勝負したなんてスゴいですよね。
黒木 これこそダルビッシュ投手かなと。まあ発想もスゴいですしね。やっぱり投げてて手応えがあったというところで、5回のロハスに対してのボールが非常に良かったんですけど。
アナ 5回裏2アウトランナー1-2塁の場面ですね。
黒木 1球目2球目とツーシームがちょっと引っかかるんですよね。ただ、そのときはツーシームだとは思いませんでした。
アナ はい。
黒木 ただ、3球目4球目に投げるときに変化してるんですね。ここで「あっ、ツーシーム投げてるんだ」と認識しました。そこで手応えがあるということでインコースで相手を起こしながら5球目にスライダーで勝負にいって三振ですね。
アナ ツーシームが効いていたということですね。
黒木 はい。本人が言っているようにゲームの中で組み立てていきながら投げられるボールを探していく。そしてツーシームが使えるというところにシフトチェンジしていったということですよね。これは本当にビックリしました。
アナ 幅が広がる感じですよね。
黒木 はい。次回に向けて色んな引き出しもできたと思うんで更なる進化が見れるんじゃないかと思います。
以上です。