201986日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のvs.オリオールズ戦で先発し6回途中5失点で降板したニューヨークヤンキースの田中将大のピッチングについて黒木知宏がフリーアナウンサーの山本萩子と共に語っています。

 

田中の試合後のコメント

田中 うーん。このような投球が続いているんで、フラストレーションがスゴい溜まっていますけど。情けない投球が続いていて、自分の中で大きく変えていくことにトライしていて、思うような結果は出てないですけど、いい方向に進んでいる部分もあると思うので、そういうところを見落とさないでまだ状態を上げていきたいと思います。

 

 

黒木の解説

この日の田中の投球内容
5回1/3 92球 被安打10 奪三振4 与四死球2 失点5
今季7勝6敗 防御4.93(8/6の試合終了時点)

 

アナ 田中投手はフラストレーションが溜まっていると語っていましたが、黒木さんはいかがでしたか?

 

黒木 はい。課題としてスプリットの精度が少し良くなかったという感じなんですよね。そのスプリットが良くなかったことで違った球種を使っていましたね。バックドアという外から入るスライダーですね。

 

アナ はい。バックドアを多く使っていたと。

 

黒木 左バッターのアウトコースから入るスライダーを立ち上がりから投げていたんですけど、カウント球としては良かったんですよね。ただ、制球が甘めに入ったときに左バッターに打たれてしまうという状況になっていたんですよね。

 

アナ うーん。

 

黒木 立ち上がりに投げた2球のバックドアは良かったんですけど、それ以外のボールだとほとんどが甘めに入って捉えられていました。まあ開幕当初はスプリットをしっかり投げれていたんですけど、今はスプリットの状態が良くないというのがあるので、出来るだけそれを使わずに違ったことにトライしていくということで、このバックドアを投げるという状態になっていると思います。

 

アナ はい。開幕当初はバックドアを投げていなかったということなんですが、今日の左打者へのスライダーと開幕戦と比べてどうなんでしょうか?

 

黒木 開幕当初はバックドアというよりも、しっかりと振らせるような左バッターのインコースに食い込むようなスライダーを投げていたんですよね。

 

アナ はい。

 

黒木 今日に関してはアウトコースからストライクゾーンに入れるバックドアになりましたよね。それが甘めに入るので痛打される状況になってますよね。

 

アナ なるほど。開幕当初は振らせるスライダーで、今はそうでないということなんですが、これはどのような影響があるんでしょうか?

 

黒木 左バッターへのインサイドに投げるとなると、右ピッチャーの対角線ですから、しっかりと上から腕を強く振れるんですよね。

 

アナ はい。

 

黒木 それでバックドアというのは左バッターのアウトコースに投げるので、腕が外回りしちゃうんですよね。そうすると、腕の振りがちょっと弱くなってきますし、ボールが縦に振れない状況になりますので、開幕戦の時のような左バッターのインコース、対角線にボールを投げることができれば状態が上がってくるように思うんですけどね。

 

アナ その辺りをどう調整していくか注目です。

 

 

以上です。

バックドアにも弊害がある場合もあるんですね。
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