2019年12月7日にBS1で放送された『球辞苑』で1塁ベースコーチの役割、極意などをオリックスバファローズの佐竹学コーチが語っています。
2019シーズン、オリックスのチームの盗塁数は12球団で2位の122個(1位の西武は134個で3位のSBは113個)。しかもオリックスは俊足の選手だけでなく多くの選手(ロメロ3個や吉田5個なと)を満遍なく走らせていた。
―1塁からどんな指示を出している?
佐竹 選手をとにかく惑わせないでプレーさせることが一番かなと思いますけど。ベースに来た時に、もう一回相手の守備能力を見て、あそこに打球が飛んだら思い切ってサードを狙うんだよとか。具体的な指示を出して迷わせないようにやってるつもりではいます。
―もう一つ大事にしていること
佐竹 ランナーに一歩でもホームに返すために準備させる役割だと思います。
―ホームに返すための準備とは?
佐竹 今、うちの選手にはかなり大きなリードを実際に取らせているんです。相手ピッチャーがアウトにできる牽制を持ってるか持ってないかが一番で。アウトにできない牽制のピッチャーにはどんどんリードも取れますし。もう一歩、もう一歩とどんどん大きくしていきます。
相手ピッチャーの牽制を見極め、一歩でも大きくリードを取らせる。特にランナーが2塁にいる場合はワンヒットでホームへ返すためにリードの幅を細かく指示しているという。
―2塁にランナーがいる時の指示
佐竹 自分がホームベース寄りに立って、2塁ランナーに「もう少しリードを取りなさい」とか。そういうジェスチャーをします。僕が出ているところまでリードを取りなさいというのもあるんで。それで僕が手を動かさなかったら「その場でいいよ」と。それでもう一歩出てほしかったら左手を上げる。もっと出てほしかったら両手を上げる。
佐竹コーチはランナーが1塁にいる時に1塁ベース寄りに立っている。
ランナーが2塁にいる時はホームベース側に移動している。2塁ランナーと一直線上の位置で正対し、ショートやセカンドの動きに注意しながらリードの幅を広げさせる。
2塁ランナーがホームを狙う場面では3塁ベースコーチばかりが注目されるが、実は1塁ベースコーチもしっかりとアシストをしているのだ。
―1塁ベースコーチにも大きな役割
佐竹 少しでも僕が助けになれればね。選手の背中をうまく押してあげることができればいつもいいなと思っているんですけど。
以上です。
オリックスは走塁にも力を入れているチーム。