2020年8月5日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース 2020』でこの日のvs.オリックスバファローズ戦で先制タイムリーでヒーローとなった好調の千葉ロッテマリーンズの安田尚憲について元横浜の斎藤明雄、元中日の谷沢健一、ヤクルトで監督をしていた真中満がフリーアナウンサーの黒澤詩音と共に語っています。
安田のヒーローインタビューの一部
安田 いいスイングができたと思いますし、追い込まれてから何とか食らい付いた結果が先制タイムリーに繋がったと思います。まだまだ暑い夏が続くと思うんで、自分もこの夏に燃えれるように頑張ってチームの戦力になれるように頑張っていきたいと思います。
安田の成長を語る
真中 安田選手は7月21日から4番に起用されて、そこから数字がグンっと上がっていったんですけど、谷沢さんとその安田の打撃フォームを研究しながら見ていこうと思います。
谷沢 はい。
真中 6月と7月でちょっと見てみましょう。
谷沢 ちょっとグリップを上げて構えるようになりましたね。
真中 そうですね。
谷沢 それで肘も張って、手首も少し巻き込むようにしてますよね。だから左手でインパクトを強く叩こうという意識が7月のフォームからは見えますよね。
真中 はい。
谷沢 6月は何か中途半端な位置にあって。
真中 ちょっとタイミングが遅れたりとかでピッチャーによってトップの位置が難しいんですよね。
谷沢 えぇ。それで6月は足も上げてるから、どうしても軸がブレやすい。それが7月になってからは足も上げなくなって、上体と下半身のバランスが良くなりましたよね。
谷沢 6月のようにあれだけ足を上げてると、どうしても軸が前にいったり後ろにいってしまう。7月の方が安定感がありますよね。
真中 6月はかなり上げていて、7月は若干スリ足に近いぐらいですよね。この辺が好調の要因なんですかね。
谷沢 うん。だから6月は足を高く上げていたのを7月は少し内側に捻って打ちにいってるよね。本当にシンプルだよね。
真中 そうですね。ドッシリと4番に座って、しっかりと結果を出してるのはいいですよね。
谷沢 だけど、こんなに4番に早く座るとは私も思わなかったよね。
真中 そうですね。そして明雄さんにピッチャー目線でお聞きしますが、安田はどうなんですかね?
斎藤 やはりタイミングの取り方が良くなっているように見えますよね。
真中 うんうん。
斎藤 ピッチャーから見ると、今はバットの出が速いですよね。
真中 はいはい。
斎藤 それで6月はそれが遅いんですよね。今はコンパクトにバットのヘッドが出てきてるから、自分のポイントを理解しながら前で叩けてるかなという感じがしますよね。
真中 そうですね。
斎藤 変化球にも上手く付いてこれてますよね。
谷沢 キャッチャー側の左の肘で難しいのが、トップから振り下ろす時に肘がしっかりと脇に入らないといけない。
真中 そこで肘がしっかりと収まらないといけないですもんね。
谷沢 そうしないと力が伝わらないし、バットが抜けていかないんだよね。
真中 そして今季の4番以外と4番の成績がこちらです。
4番 14試合 打率.314 本塁打1 打点10
通算 33試合 打率.239 本塁打3 打点15
谷沢 極端だよね(笑)
真中 そうなんですよね。
アナ 井口監督は「小さい頃から4番しか打った事がないから4番がしっくりくるんじゃないかな」と(笑)
真中 井口監督が育成というか思い切って4番に当てはめて育てるという方式です。
谷沢 だから、守りも打撃も多少の失敗も許すぞと、思い切ってやれよと、大きく育てようとしてますよね。
真中 そうですね。まあ立場が人を変えると言いますから。安田は4番に入ってからね。
谷沢 真中さんも監督の時にそういう選手がファームにいたんじゃない?
真中 やっぱりなかなか1軍の4番って数字が伴わないとさすがに使いづらいじゃないですか。
谷沢 うんうん。
真中 その辺で井口監督は思い切ってやっていていいなと思ったんですよね。明雄さん、この起用はなかなか勇気がいりますよね。
斎藤 勇気がいりますけど、やはり選手を育てるにはそれぐらいじゃないとね。
真中 そうですね。今後も安田選手に注目です。
以上です。