2021年12月29日にMBSラジオで放送された『JA淡路日の出スポーツスペシャル ~MBSベースボールパーク番外編~ 落合博満×掛布雅之 THE・野球談議』で落合博満と掛布雅之が『フライボール革命』について語っています。

 

佐藤の打ち方がアッパー気味で良くないという話からフライボール革命の是非について展開していきます。

 

掛布 僕、この前にメジャーの番組をやりまして、フライボール革命という、ちょっとアッパー気味にUの字を描くように振り上げて遠くに飛ばすというのがあるんですけど、三振の数がメジャーではめちゃくちゃ増えてるんですよね。

 

落合 そう。

 

掛布 そして打率もめちゃくちゃ落ちてるんですよね。ってことは、あのフライボール革命という下から打ち上げるものというのは良い結果を生んではいないという事なんですよね。

 

落合 まあ、ホームランということを考えれば。

 

掛布 数字的には伸びてるんですよ。

 

落合 だから下から振るということは点でボールを捕まえるという事だから。

 

掛布 うんうん。

 

落合 線でボールを捕まえるという打ち方じゃないじゃん。

 

掛布 ここに乗せていって上げないといけないですもんね。

 

落合 だから日本でやるんであれば、ある程度は上から振り下ろしていくという形に直していいんだろうけども、それで佐藤の特徴がなくなっちゃったら怖いよね。

 

掛布 怖いですねぇ。

 

落合 1年目だから好きなように打たせておけばいいんじゃないか、という事は言えると思う。

 

 

アナ メジャーの話がちょっと出たところで伺いますけども、海の向こうでは大谷翔平が大活躍ということで。大谷のバッティングというのはお二人にお聞きしたいんですが、どうでしょうか?

 

落合 彼はあれで結果を残してるんだから、あれでいいんですよ。

 

アナ はい。

 

落合 だから文句の言いようがない。

 

掛布 ないですよね。数字が物語ってますよね。

 

落合 ただ、他の人にあの打ち方をしろとは言わない。難し過ぎる。

 

アナ あっ、そんなに高等なことをやっているという事ですか?

 

落合 まあ、彼にしか出来ないんじゃないのかなって。

 

アナ どんな事が高等テクニックなんですか?

 

落合 あれだけアッパースイングするという事は・・・。

 

アナ はい。

 

落合 だから三振も多いでしょ。点で捉えるから。

 

掛布 そういう事ですよね。まあ、だから飛ぶんですよね。

 

落合 そう。

 

アナ 点で捉えるから飛ぶ・・・。

 

掛布 ハンマーを振り下ろすようなものですもん。

 

アナ あぁ、釘に向かって。

 

掛布 はい。バーン!っと。

 

落合 だからダウンスイングしろと言っても必ず途中から地面と平行になるスイング軌道の部分があるの。それがボールの軌道に合わせて平行に振っていくという事でね。ダウンスイングしろと言っても、本当に大根切りでスイングするというのは有り得ない。

 

掛布 有り得ないんです。

 

アナ 本当にそんな事をしたら上から振り下ろしての点で捉えるというスイングになりますもんね。

 

掛布 だからゴロにしかなりません(笑)

 

落合 体が回るから平行な部分がある。

 

掛布 体がレベルに回るから、自然とスイングもレベルに入るんだよね。体がレベルになるから。

 

落合 入るの。

 

掛布 体がレベルスイングするから。

 

アナ なるほど。

 

落合 だから普通に考えればそこが必要なんだ(笑)

 

アナ はい。

 

掛布 だから大谷も少しアッパー気味にはスイングしてるけど、ベルトはレベルに入ってるから、結局レベルの部分があるんだろうね。ヘッドが起き上がってくるから、そこでバーン!っとなってとんでもなく飛ぶと思うんです。

 

 

以上です。

大谷のスイングは規格外みたいです。
おすすめの記事