2018年7月11日にBS1で放送された「ワールドスポーツMLB」でこの日のボルティモアオリオールズ戦で太もも裏の故障明け1ヵ月ぶりに復帰登板を果たしたニューヨークヤンキースの田中将大のピッチングをメジャーで活躍した高橋尚成がフリーアナウンサーの平原沖恵と共に分析しています。
【この日の田中の投球内容】
4回1/3、80球、被安打6、奪三振5、与四死球2、失点3
今季7勝2敗 防御率4.68 (7/11の試合終了時点)
【田中の試合後のコメント】
田中 マウンドにまだ立ち続けることは全然できたんですけどね。投げ終わってからも問題はないです。(マチャードに打たれた本塁打については)いきなり初球から打たれるところが自分自身のフラストレーションが溜まりましたね。(この日の内容については)良い球もありましたし、動き自体も良かったと思っているので、自分の手応えとしては良い方だったと思います。
アナ 1ヵ月ぶりの登板となった田中投手は勝ち投手にはなれませんでした。そして、チームはサヨナラ負けを喫しています。
高橋 うーん。勝率2割台のオリオールズに安定していたブルペン陣が打ち込まれたのはチーム的には少し気になるところがあるかなという試合でしたね。
アナ 試合中に太もも裏の怪我の影響は見られましたか?
高橋 特に問題は無かったと思いますね。本人も言っていましたけど、全然問題はなかったと思います。まあ、ここで問題があるなら多分、メジャーのマウンドには立っていないと思うんですよね。
アナ はい。
高橋 ベースカバーにしてもしっかりと走れていましたし、特に問題はないでしょうね。あと、投げる方も全然かばっている様子もなかったですから、良かったのかなと思いますし、投げているボールも良かったと思います。
アナ では、そのボールなんですがデータを見ていきましょう。今日主に投げたフォーシーム、スライダー、スプリットのデータです。
今シーズン | この日 | ||
フォーシーム | 球速 | 147.7 | 146.6 |
回転数 | 2212 | 2187 | |
スライダー | 球速 | 134.2 | 134.2 |
回転数 | 2323 | 2442 | |
スプリット | 球速 | 138.8 | 140.4 |
回転数 | 1466 | 1596 |
アナ こちらを見ましてもほぼ回転数も変わっていないですよね。
高橋 そうですよね。
これを見る限りはしっかりと調整できていたと思うんですよね。怪我の影響もないと思いますし、ボールの質で言うとかなり良かったと思いますね。
アナ うん。
高橋 特に田中投手の特徴でもある低めの制球もスゴくできていたと思うんですよね。狙ったコースにピンポイントで投げていくような田中投手の持ち味を出せていたと思いますね。フォーシーム、スプリット、スライダーとよくコントロールできていたんじゃないかなと思いますね。
アナ 今日はマチャード選手の一発が悔やまれますね。
高橋 そうですね。逆転してもらった大事な回だったんですよね。そこで不用意な1球となりましたね。
【5回裏1点勝っていてマチャードとの対決を見ながら解説】
高橋 まあ、このホームランはカットボールなんですけど、ほぼ抜けてしまって真ん中にきてしまったという感じなんですよね。
アナ ど真ん中でしたね(笑)
高橋 そうなんですよ。これは普段の田中投手だったらもっと慎重に投げていたと思うんですよね。ここはポイントになる回だと思いますし、ポイントになるバッターだと思うので、もう少し慎重ならないといけませんでしたね。特に故障リストからの復帰でしたので勝負感の部分でまだまだかなという感じですね。
アナ うーん。
高橋 それを考えると田中投手は勝てるピッチャーだと思うので、そこのポイントをキッチリと抑えるからこそ勝ち星を積み重ねていますので、今日はそこをしっかりと反省をしないといけないところですね。
アナ 本人もインタビューでフラストレーションが溜まるとコメントしていましたもんね。
以上です。
球数が序盤から多かったので良くなかったように見えましたね。今年は本来の調子ではないような気がします。