2018年7月27日にNHK(関西)で放送された「関西人甲子園伝説」で1983年の夏の甲子園大会、当時PL学園で1年生エースとして投げていた桑田真澄がVS池田高校の思い出を語っています。
―試合前の心境は
桑田 僕はその池田高校戦でまさか勝てると思っていなかったもんですから。あれに勝たせて頂いたことによって、自分の人生、また野球人生がガラっと変わったんですよね。
当時の桑田は打たれても仕方ないと思って開き直ってマウンドに上がる
準決勝の池田高校はやまびこ打線と呼ばれた強打のチームで優勝候補の筆頭
―試合前の先輩からの言葉があった
桑田 試合前に先輩に「桑田、10点以内に抑えろ」って言われていたんですよね。「えっ?」って言ったら「どうせ負けるんだから、9点までにしとけ」と。「やっぱり大阪代表で出ているから10点以上取られたら恥ずかしいだろ 9点までにしとけよ 頑張れ」って言われたのがすごく印象に残っているんですね。
―序盤から早々に連打を浴びる
桑田 カーン!カーン!と火の出るような当たりで、こんな打球を打つんだっていうような打球を打たれて(笑)
立ち上がりに桑田は早々に連続ヒットで1-3塁のピンチ
ここで桑田は天性の守備で切り抜ける
―ピンチで5番バッター
桑田 5番バッターで会心のピッチャーゴロが来たんですけど、パッとグラブを出したらボールが入ったんですね。あれがもし抜けていたら・・・と思いますね。
この場面で3塁ランナーは動けず、次のバッターも抑えて凌ぐ
その後も桑田は抜群の制球力でやまびこ打線を0点に抑え込む
更に桑田はバッターとして2ランを打ってしまう
このホームランは狙いすましたものだった
―2ランについて
桑田 投げるので精一杯なので、打つのはもう全部三振でいいと思ってですね。ただ、自分の好きなコースだけを狙っておこうと。そこにボールが来なかったら三振だけど、来たら思い切り振ろうと考えていまして、そこに1打席目にインハイにボールが来たので、打ったらそれがホームランになったんです。バットに当たってボールがスタンドに入る時のボールがポンっと上がった時の絵が今でも脳裏から離れないですね。あの1打が野球人生を変えてくれましたね。
桑田の投打の活躍によりPL学園は池田高校に7-0で圧勝
池田高校の先発投手の水野雄仁の当時の試合後のコメント
水野 やっぱり桑田君のホームランが痛かったですけど。まあ、6点取られたところでもう・・・諦めるというか。
桑田真澄の当時の試合後のコメント
桑田 僕、1年ですしね。打たれてもともとやっていう気で。
以上です。
桑田伝説はここから始まったと言っても過言ではないでしょう。なお、この映像には清原は一切出てきませんでした。