2018年4月18日に放送された「ワールドスポーツMLB」という番組で、MLB公式アナリストのペトリエーロさん(以下ペトと表記)がエンゼルスの大谷翔平の投打におけるデータや数値を分析しております。(これは2018年の4月に取材したと思われますのでその時までのデータで色々と語っています)
―大谷の二刀流について
ペト これほど嵐を巻き起こすとは思いませんでした。手を止めてプレーが見たくなる選手です。
―投手大谷について
ペト 彼の球速は本物です。開幕2試合の平均球速は156.3キロ。これは先発投手ではメジャー3位です。(1位はヤンキースのセベリーノの平均157.1キロ、2位はメッツのシンダーガードの平均156.8キロ)
―大谷のスプリットについて
ペト 大谷のスプリットは今、野球界で最も破壊的なボールですね。スプリットの球速は先発で2位、そして落ちるのです。(大谷のスプリットは「悪魔のようなスプリット」とアメリカメディアでは取り上げられました)
―引き続き大谷のスプリットについて
ペト メジャーではスプリットの投球数はわすが1~2%です。バッターはそもそもスプリットに慣れていませんし、これほど速いスプリットを見るのは恐らく初めてです。まず157キロのストレートを投げる。次に143キロのスプリットか同じ軌道でやって来る。うまく投げられればバッターは何もできません。同じリリースポイントであれば、ストレートとスプリットが途中まで全く同じボールに見えて、最後にスプリットだけ落ちます。しかも、球が速いので、たとえスプリットだと気づいても反応が追いつかないのです。大谷の投球はそう見えるのですが、もう少しデータが欲しいですね。
―開幕前はNYYのセベリーノ級だと分析していたが今は?
ペト セベリーノは2017年サイヤング賞の候補でしたがスプリットは投げません。そう考えると大谷はすでにトップクラスの投手だと言えるでしょう。大谷のストレートはセベリーノ級、スプリットは田中将大に匹敵します。こんなピッチャーは他にいません。
【ここから野手大谷について】
―打者大谷をどう見ているのか
ペト 大谷がピッチャーとして素晴らしいのは開幕前から明らかでしたが、打撃の実力はみんなが疑っていました。個人的にはピッチャーでの成績以上に打撃の好調ぶりに感心しています。
―大谷の打球速度について
ペト 予想以上です!大谷の打球速度は最速181.5キロでした。カブスの主軸リゾは2017年に約500打席に立ち、この数値より強い打球はわずかに1回だけでした。大谷は数試合でリゾと同じ数値を叩き出したのです。
―大谷の実力について
ペト もちろん、凡打もありますが大谷は強い打球を打つ確率がメジャーで2位です。まだあまり打席に立っていませんがホームランだけでなく強い打球が打てる能力を示してくれました。
―大谷の走力について
ペト 大谷の平均速度は秒速8.2メートル。これはトップクラスの数値です。走塁でトップクラスといえばスプリントスピード1位のツインズのバクストンとスプリントスピード2位のカージナルスのビリー・ハミルトン、そして最多盗塁3回のマリナーズのゴードン。彼らはスピードを武器に活躍しています。大谷は毎日プレーしているわけではないのに彼らと同様の数字を残しているのです。データで見ても大谷は屈指の俊足ということが明らかになりました。
―最後に大谷の今後について
ペト 大谷は素晴らしいスタートを切りました。ただ、開幕してまだ3週間。シーズンは長いですし、2ヶ月後の彼がどうなっているのか、とても興味深いです。チームが首位ということもあり、大谷は常にメディアの注目の的です。今後は相手もピッチャーでもバッターでも『大谷対策』を考えてくるでしょう。大谷がこの先、どう対応していくのかを非常に楽しみです。
以上です。
データから見ても大谷が異常なのが分かりますね。投打でトップクラスの数値を叩き出すなんて常識では考えられないでしょ。