2019年4月6日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のコロラドロッキーズ戦で先発し5回1失点で2勝目をあげたロサンゼルスドジャースの前田健太のピッチングをメジャーで活躍した斎藤隆がフリーアナウンサーの上田まりえと共に解説しています。
この日の前田の投球内容
5回 被安打4 奪三振4 与四球4 失点1
今季2勝0敗 防御率3.09(4/6の試合終了時点)
斎藤隆の解説
アナ 前田投手、開幕から連勝。しかも強打のロッキーズからですので素晴らしい勝利ですね。
斎藤 そうですね。アレナド、ストーリーというホームランキング1位2位を抑えてますからね。
アナ そうですね。昨シーズンのランキング上位ですね。
斎藤 まあこの中で前半はチェンジアップを使って抑えようとするんですけどなかなかうまくいかないんですよね。
アナ その中でこの強力打線をどうやって抑えたんでしょうか?
斎藤 途中から急にストレートを軸に投げ出すんですね。意図的に高めを使っていって抑えていくんですよね。
アナ かなり高めを使ってましたよね。
斎藤 はい。顔の高さぐらいの球を投げ込んでます。実際にバッターとしてはチャンスボールだと思って高めを待ってるので、そこにボール1個2個分、上に来るとこうやって空振りが取れるんですね。
アナ うーん。
斎藤 この辺は前田投手の経験値があるなという感じですね。
アナ 引き出しを持ってますね。
斎藤 はい。
アナ 配球の割合はどうでしたか?
斎藤 前半はバランスよく色んな球種を投げてたんですけど、途中から急にストレートの数を増やしてバッター抑えるようになってましたね。
アナ 前回はチェンジアップが多かったんですよね。
斎藤 前回は決め球になったいたので多くなっていったんでしょうけど、今回はチェンジアップでは難しいということでストレート。特に高めをうまく使っていましたね。
この日の球種の内訳 全91球
ストレート38、スライダー31
チェンジアップ17、カーブ5
アナ 投球がハマりましたね。
斎藤 この高めの配球への切り替えは前田投手にとって勇気のいる作業だったと思います。何故ならこの球場の特徴として高所にあるんです。高い所にあるので気圧が低い分よく飛ぶ。
アナ クアーズフィールドですね。標高1600メートルぐらいあるんですよね。
斎藤 そうなんです。ここは非常にボールが飛ぶので高めは禁物と言われるような球場で敢えて高めを使っていくんですね。
アナ 敢えて、どうしてこんな?賭けになるような選択だと思うんですけど。
斎藤 本来であれば低めでいくのがセオリーなんですけど、なかなか思うようにアウトが取れない、見逃されるというところで、バッテリーは思い切って高めの配球に切り替えるんです。やはり勇気はいります。当たったらホームランになる可能性の高いんですけど調整して投げましたね。
アナ だからバットに当たらずにボールの下を通ってましたね。
斎藤 そうなんです。当たらないのに強くスイングしてくるんでね。
以上です。
高めをうまく使えるマエケンさすが。