2019415日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のシカゴホワイトソックス戦、今季4試合目の先発したニューヨークヤンキースの田中将大のピッチングを元ロッテの黒木知宏がフリーアナウンサーの山本萩子と共に解説しています。

 

この日の田中の投球内容

40/3 81被安打7 奪三振6 与四球3 失点5

今季11敗 防御率(4/15の試合終了時点)

 

 

田中の試合後のコメント

田中 相手が打順2巡目では特にストライクゾーン外は我慢できて、ゾーン内は打ちにくるってことを我慢強くやっていたなという感じはありましたね。それで自分が苦しくなったところで痛打された。相手を上回ることができなかったのが全てかなと思います。

 

 

黒木の解説

アナ 田中投手、4回に崩れてしまいました。

 

黒木 序盤は非常に調子がいいかなと思いましたけど、ホワイトソックス打線に攻略されてしまいましたよね。

 

アナ そして4回は田中投手の武器である低めの変化球をことごとく見極められていましたよね。

 

黒木 はい。結果的に満塁ホームランという形になりましたけど、その前にフォアボールがあったんですよね。

 

アナ はい。

 

黒木 そこの配球を見ますと、非常に変化球が多い感じだったんですけど。そのフォアボールを出すときのアロンソの対決を見て頂きたいんですが。

 

アナ はい。まず1回表のアロンソ選手との第1打席では内角のスライダーで三振に仕留めましたよね。

 

黒木 はい。ここまでは良かったんですよね。

 

アナ そして4回表の第2打席。

 

黒木 ここでも厳しめの低めのスライダーを投げるんですが、これを見極めてくるんですよね。しっかりとサインを交換しながらバッターの狙っているボールは何かと考えながら投じたボールなんですけど。基本的には低めの変化球を投げて何とか抑えていこうという状況なんですよね。

 

アナ 第1打席と第2打席のスライダーを比較するとほぼ同じ軌道でボールを投げられてますよね。(※微妙にほんの少しだけ第2打席の方がゾーン外のボール)

 

黒木 はい。バッターがしっかりとよく見極めたかなと。そのおかげで変化球を多投してしまった可能性がありますよね。

 

アナ はい。そして4回は先頭打者から満塁ホームランを打たれたまでのボールの20球中、18球が変化球でした。

 

 

満塁ホームランまでの球種割合
スプリット9球、スライダー8球、カーブ1球、ツーシーム1球、フォーシーム1球
計20球中で18球が変化球(※ツーシームって変化球じゃないんですかね?)

 

アナ ほとんどがスプリットとスライダーだったんですが、田中投手は何故これほどまでに変化球にこだわったんでしょうか?

 

黒木 はい。今日に関して言いますと、ストレートに自分との感覚にズレがあったのかなと思いました。

 

アナ はい。

 

黒木 2回表のマッキャンに対しての投球なんですけど、インサイドにストレート系、ツーシーム系の球を投げるんですけど、うまくコントロールできなくて投球後にマウンドの土を蹴ってますよね。自分が思い通りのボールを投げられてないというところにズレが始まっている可能性がありますよね。そしてもう一度インコースの高めを要求されたストレートに対しても投げてみましたけど、結果的には低めに決まって三振となりましたけど、やっぱり思い通りに投げることができなかったっていうところで先ほどの4回の変化球の多投に繋がった。

 

アナ はい。

 

黒木 そこで4回表の大量失点はストレートをうまく使えなかったというのもあるんじゃないですかね。

 

アナ もしこのように低めを見極められ続けたら次回以降の登板もちょっと不安だったりしますよね。

 

黒木 まあ基本的には低めのスライダーやスプリットが軸になると思うんですけど、それを生かすためにはもう少しストレートの割合を増やしたり、ストレート曲げたいのあればカットボールを投げてみるとかね。少し強い球で相手を差し込めるとまたスプリットやスライダーが有効的に使えるのかなという感じがしました。

 

アナ では今日は変化球の精度には問題なかったということですか?

 

黒木 問題はなかったと思います。ただ、それをうまく使うためにはもう少し真っ直ぐの割合を増やしてもいいのかなと思いましたね。

 

 

以上です。

ストレートを修正すればまたいけるでしょう。
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