2019年4月21日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のカンザスシティロイヤルズ戦に今季5試合目の先発をし、見事2勝目をあげたニューヨークヤンキースの田中将大の投球について小早川毅彦がフリーアナウンサーの上田まりえと共に解説しています。
この日の田中の投球内容
7回94球 被安打4 奪三振7 与四球3 失点1
今季2勝1敗 防御率2.76(4/21の試合終了時点)
田中の試合後のコメント
田中 ゲームを通してアグレッシブに投げ続けることができましたし、その姿勢が良かったという風に思います。自分の中で理想のハードルを下げて積極的にゾーン内でストライクを取れればと思っていましたけど、それがうまくいって追い込んでから厳しくしっかり投げようと。そういう設定を下げて投げたという部分がありました。
小早川の解説
アナ 田中投手、今シーズン最長の7回を投げて7奪三振の好投を見せました。完璧なピッチングでしたね。
小早川 そうですね。先ほども言ったんですけど、田中はストレートとスライダーのコントロールがしっかりとできていましたね。
アナ はい。
小早川 中でも今日は低めに制球されたスライダーが良かったと思います。初回の三振の場面なんですけど。
小早川 立ち上がりにフォアボールを2つ出して自らピンチを招いてしまうんですね。それで左バッターのオハーンに対して、田中は積極的に攻めていくんですね。
アナ はい。
小早川 それでカウントもボール先行になって、ピンチが広がって初回に失点すると、主導権が相手に行ってしまうので、ここがまず最初の踏ん張りどころだったんですけど、しっかり気持ちをコントロールして最後にスライダーで見逃し三振。これは見事でしたね。もう完璧なコントロールでした。
アナ はい。この田中投手の今日のスライダーを全球ゼウスで分析してみました。(※ゼウスとはバッター目線から投球軌道が分かるツール)
小早川 これを見るとしっかりと低めにスライダーが制球されていますよね。
アナ はい。
小早川 今日の投球はストレートを高めに、そしてスライダーを低めに投げていました。バッターというのはこういう対角線、右バッターのインサイド高めとアウトサイド低めに逃げていくスライダーを投げ分けられるとバッターはイヤなんですよね。
アナ スライダーがこの試合では軸になっていたということですが、前回に負けが付いたときの登板と今回の球種の割合の比較を見ますとこうなります。
田中将大 球種別投球数 | ||||
スライダー | スプリット | フォーシーム | その他 | |
今回 | 46 | 14 | 23 | 17 |
前回 | 41 | 30 | 20 | 9 |
アナ スライダーとフォーシームが増えて、スプリットが減ってるんですよね。
小早川 はい。今日は序盤にスプリットが不調だったんですね。そこでスライダーを軸にした投球に切り替えて今日のピッチングに繋がりました。
アナ はい。
小早川 やっぱりここら辺りも田中が自分の気持ちをセルフコントロールできる素晴らしさだと思いますね。
上田 本当にスプリットが前回と比べて半分以下に減ってますもんね。
小早川 そうですね。
以上です。