2019年5月2日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のvs.ワシントンナショナルズ戦で相手エースのシャーザーとの投げ合いの今季7試合目となる先発をし、6回1失点で勝利投手となったセントルイスカージナルスのマイルズ・マイコラスのピッチングを黒木知宏がフリーアナウンサーの山本萩子と共に解説しています。
この日のマイコラスの投球内容
6回99球 被安打7 奪三振4 与四球1 失点1
今季3勝2敗 防御率4.73(5/2の試合終了時点)
試合後のマイコラスのコメント
マイコラス 少し不安だった速球を控えた。これまでで一番カーブの制球がうまくいった気がする。
黒木の解説
アナ 昨シーズンの最多勝同士、シャーザー投手との投げ合いでした。黒木さん、どうでしたか?
黒木 今日、両チーム合わせて20本の安打が出ているんですよね。
アナ はい。
黒木 でもゲームの時間は3時間なんですよ。さすが一流のメジャーリーガーが投げるとテンポもいいなというのを感じましたね。
アナ 投げるテンポというのは間合いとかもあるんでしょうか?
黒木 それもあるんですけど、まず1つは初球のストライク率。
シャーザー | 結果球を含めて | マイコラス |
21/30 | 初球ストライク | 20/26 |
黒木 これは結果球も入っているんですが、マイコラスに関しては26人の打者に対して20球もストライク。そしてシャーザーに関しては30人の打者に対して21球のストライク。
アナ はい。
黒木 もう見てて心地よかったですね。
アナ ここから分かるのは両投手共に素晴らしかったということなんですが、勝利したマイコラス投手は6回1失点で3勝目をあげました。改めてマイコラス投手はどのあたりが良かったんでしょうか?
黒木 はい。どの球種を見ても精度が高い。そしてカウントも取れますし、勝負球にもなりますよね。
この日のマイコラスの球種割合 | |
フォーシーム | 28球 |
ツーシーム | 22球 |
スライダー | 13球 |
カーブ | 34球 |
その他 | 2球 |
TOTAL99球 |
黒木 その中でも特に良かったのがカーブですよね。
黒木 全体的に良かったんですけど、まずフォーシームの平均球速が150.5キロ。そしてツーシームの平均球速は148.7キロでこれも構えているところに近いところに投げきることができていました。そしてスライダーの平均球速は138.8キロでしっかりとストライクゾーンに投げていました。そしてカーブの平均球速は125.1キロで、今日はブレーキも利いてますし、曲がりも大きくてスピードもあるということで、カウントも取れるし、勝負球にもなるというので非常にカーブが良かったですね。
アナ そのカーブでは来日前の2014年よりも平均球速が4キロ速くなっています。これから分かるところというのはどういうところなんでしょうか?
黒木 カーブというのは少し特殊なボールで、上に浮きやすいんですよね。
アナ はい。
黒木 ということでコントロールしにくいんですけど、球速を上げることによって、手首の角度やコントロールしやすいということになると、球速を上げた方が操りやすいんですよね。
アナ 先ほどの球種割合を見ると半分が速球系であるのもポイントですよね。
この日のマイコラスの球種割合 | |
フォーシーム | 28球 |
ツーシーム | 22球 |
スライダー | 13球 |
カーブ | 34球 |
その他 | 2球 |
TOTAL99球 |
黒木 そうですよね。ですから、ストレートをしっかりと使っていくことによって、変化球が有効的に使えてくるというピッチングでしたね。
以上です。