2017年2月にBS1で放送された『球辞苑』で西武黄金期に6番打者で活躍した石毛宏典が6番打者について語っています。

―6番でやっていたこと
石毛 僕の場合は送りバントもしたし、エンドランもやったし、右打ちという脇役的な細かいプレーもやるポジションでもあったし、まあ3番・4番・5番が出て6番がタイムリーを打つという役割。脇役であり、チャンスメーカーであり、主力に取って代わるようなポジションでもあると思いますね。

―6番に追いやられる形だったが
石毛 まあ晩年になってましたから、野球の流れだとか監督の思惑だとか、「あぁ、こういうふうにするだろうな」というのは読めてくるんで、それほど違和感もありませんでした。「何でここ?」「何で送りバント?」という気持ちはありませんでしたね。
―6番打者で印象に残っていること
石毛 僕は前の打席で同点ホームランを打ってて、その後の打席で誰かがノーアウトでランナーで出た時に僕は送りバントをしたんですよ。それでランナーを2塁に送って、伊東が決勝タイムリーを打って試合に勝ったというのがありました。ホームランを打ち、送りバントも決めた。ファンからは見ようによっては「打順が下位に向かっていくのに何で前の打席でホームランを打ったのにここで送りバントさせるんだ」みたいなね。でも、僕は「送りバントだろうな」と思って、案の定送りバントのサインが出て、一発でバントを決めて、その流れの中で伊東が決勝タイムリーを打ってくれたんで。

―6番に対する考え
石毛 プロ野球で職業野球という中で、いかに金を稼ぐかというところにおいては送りバントは確実に成功すれば1打席、打数が減って、尚且つチームの勝利に貢献できるということ。つまり1試合に4回の打数が回ってきて1本のヒットで2割5分ですよ。そこに更に打たなくても1つフォアボールがあれば3打数1安打で3割3分3厘。そこから更に送りバントを決めたら、2打数1安打となりその日は5割になるんですよ。
(続けて)
石毛 2割5分のバッターと3割のバッターでは給料が1~2億円違ってくるんですよ。そういうふうに考えれば、それもある意味ありがたい話ですよね。
―それは4番ならできないが6番ならできる
石毛 そうですね。
―石毛にとって6番打者とは
石毛 6番というよりはバッターとしてどうあるべきかというのを考える。しかもチームの中でバッターとして、どういう位置付けがあって、とういうふうに結果を求められるのか。それをただひたすら遂行するだけ。
以上です。