2020年2月29日にBS1で放送された『球辞苑』で谷繁元信がバッター視点から選球眼をテーマに色々と語っています。
―谷繁は四球は狙って取る
谷繁 打つ確率よりも、例えばフォアボールで出る確率の方が自分では高いとか、そんな感覚がある時は四球を狙うことも考える時もありました。なるべくクサい球はファウルにしながら。だから、クサい球をファウルにできる技術というのもやっぱりそこは必要になってくるんですよね。
―8番の特性を利用
谷繁 例えば2アウト1塁の場合。8番バッターにされてはいけないバッティング、結果というのはまず長打ですよね。じゃあ、僕のバッティングの中で長打が出にくいところをバッテリーは攻めてくるわけですよ。考え方をそういう風に持っていくと、アウトコース低めが増えてくる。ということは、目付をアウトコースに持っていって、目付(絞ったゾーン)から外だったら自分は見逃すと思っておけば、そこから外ならバットが止まりますよね。そういう事を考えながら打席には入るようにしましたけどね。
―8番バッターの四球の効果
谷繁 そこでフォアボールでも取れれば、仮に2アウト1-2塁になってピッチャーで終われば次の攻撃は1番からになる、打順の巡りが良くなるということですよね。7番8番の出塁が多かったら、物凄く点数が入ってますから。優勝するチームは下位打線も絶対に打ってます。
―ボールが止まって見えた経験
谷繁 仲間に「おい 俺、川上さんの「ボールが止まって見える」が初めて分かった」って(笑) そう言った記憶があります(笑)
―その時の状況
谷繁 5試合連続猛打賞、4試合連続だったかな、打った記憶があるんですよ。それで3試合目の時に「何だこれ?」と思って。配球を読みながらいつも打ってたんですけど、もうその時はとにかく全部当たるんですよ。だから、自分が待ってるボールがほぼ狂いなく来た時に物凄く見えるんですよ。それで多分止まったように見えて、そこにバットを出して、自分が思うようにバットが出せるんで止まってるように見えるんだと思います。
―打つ瞬間
谷繁 結局インパクトの瞬間ってほぼ見えてないんですよ。僕らって感覚なんですよ。打席でボールが曲がってきたら「この辺にバットを出せば当たる」っていう感覚なんですよ。2000本打ってますけど、バットがボールに当たった瞬間を見れたったいうのはほとんどないんじゃないですか。
―猛打賞の時も見えてなかった?
谷繁 あっ、その時はちょっと見えました(笑) 見えた見えた(笑) ボールをバットに伸せて運んだ感じ(笑)
キャッチャー目線でも語っています
以上です。