2020229日にBS1で放送された『球辞苑』で読売ジャイアンツの丸佳浩が選球眼をテーマに色々と語っています。

 

2010~2019年 ボールゾーンスイング率
1位 鳥谷敬  14.8%
2位 西川遥輝 18.19%
3位 丸佳浩  18.21%
4位 栗山巧  18.9%
5位 鈴木誠也 19.9%
丸佳浩は2010年代を代表する強打者であり選球眼に優れたバッター。

 

―丸が考える選球眼

 世間一般が考える「選球眼がいい」と表現される選手は際どいボール球を見逃して、ストライクを打ちにいくっていうイメージかもしれないですけどね。僕は2通りあると思うんですけどね。

 

―もう1つの選球眼とは

 今の時代は1人のピッチャーが色んな曲がりをする変化球を持っているんで、全てを追いかけるのはなかなか高度なので。自分の中で「ここら辺に来たら打ちにいく」と考えておく。そこに合わせておくんですよね。だからそこに合わせてといて、そこ以外に来た場合は我慢する。

 

―狙い球の取捨選択で重要なこと

 いわゆる目付けっていうんですかね。結局、目付けが一番大事だと思うんですよ。例えば左ピッチャーでスライダーを持っていたとしたら、「真ん中に見えたらボール」なんですよね。そうなってくると近め(インサイド寄り)に目付けをしておかないと。そこから曲がってようやくストライクになるので。

 

(続けて)

 

 真ん中から曲がってボールとなると、そこら辺は捨てていくしないですよね。そういう様々なタイプのピッチャーがいるんで、そのタイプのピッチャーに対して、どういう目付けをしてアプローチをしていくのが良いのかっていうのは、当然一番難しいところなんですけど。

 

―目付けをして狙い球を絞った副作用

 追い込まれてからでも際どい球をけっこう見逃しちゃうときもあるので。

 

―副作用で三振が多くなるが

 見逃し三振は一番やってはいけないというか、何も起こらないわけですから。僕もそこは自分の中で反省しているんですけど。バッターというのはどうしても甘いところを打つしかないので。やっぱりストライクゾーンの四隅を追いかけると、本来打ててるはずの真ん中近辺もズレてきてしまうというのが僕の考え方なので。そこはなるべく追いかけないようにしているんですけどね。

 

―考え方を変える

 例えばフォークがいいピッチャーがいて、「低めは振るな!」とか「変化球は振るな!」だと、振ってはいけないという考え方になるので。そうじゃなくて「高めを打とう!」と考える。「低めは振るな!」じゃなくて「高めを打とう!」と考えた方が確率は上がるんじゃないか。

 

―狙い球を逃さないためのバットを止める技術

 スイングしていくなかでバットが止まりやすい出し方をしないといけない。やっぱりギリギリのところでストライクからボールになる変化球の時に手首が返るか返らないかがスゴい大事になってくるので。やっぱりバットのヘッドが早く返ってくるスイングだと止めようとしても振ってしまいますよね。なるべくバットを内から出すように後ろの腕の肘が体に付くようにスイングが出ないと。やっぱり内からバットが出ずにこう出ていると。

 

 

 もうヘッドは返っちゃいますからね。

 

―打たないことも考えて打席に立っているのか?

 いや、打たないことというよりは、最初は打ちにいってるんで。この時点で「やっぱりボールだった」って時に。

 

 

 そこでなんとか我慢できるかできないか。本当に難しいんですけどね。

 

―改めて丸が考える優れた選球眼とは

 選球眼とは単純にボールを振らないんじゃなくて、ボールを振らないでストライクを打ちにいけるのが一番いい選球眼だと思うので。やっぱりバッターにとって一番大事なところじゃないですかね。

 

 

以上です。

打てるボールだけを打つ。
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