2020年3月9日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース2020』で福岡ソフトバンクホークスの甲斐拓也がインタビューを受けています。聞き手は池田親興。
もくじ
2019年を振り返る
池田 練習が終わってお疲れのところ申し訳ないです。
甲斐 いいえ。
池田 2020年シーズンがスタートしますけど、まず2019年を少しだけ振り返ってもらおうかなと。
甲斐 はい。悔しさしかなかったですね。
池田 悔しさ。
甲斐 はい。やっぱり1年間リーグ優勝するために戦ってきて、リーグ2位という結果で悔しかったですし。まあ、2年続けて同じ相手にやられてるという、それも受け入れないといけないんですけど、本当に悔しい1年だったなと。
池田 そうですねぇ。
甲斐 はい。
ヤクルト嶋基弘との合同自主トレ
池田 ヤクルトの嶋選手と自主トレしてますけど、どういう経緯で?
甲斐 僕からお願いさせてもらいました。当時楽天の時にチームが連敗してても嶋さんが誰よりも元気出している姿を見て、やっぱりこういった姿じゃないとダメなんだなと思って、2017年に一度直接お願いさせてもらったんですけど、その時は一度断られたんですよね。
池田 ほー。
甲斐 「やっぱり同じリーグだから、そこはやっちゃいけないと思う」と言われたんですけど、またその次の年の2018年にお願いさせてもらって。「なんとかお願いします!」と直接言ったのがキッカケですね。
池田 ある意味、今度は認められたからというのもあるんじゃないですか?
甲斐 いやぁ、どうなんですかねぇ。そこは僕には分からないですけど。
池田 まあ自分の口からは言いづらいと思うけど。
甲斐 嶋さんにしか分からないですけど。
オリンピックに向けて
池田 自分としては侍ジャパンの要で一番手になっていくんだという気持ちを持っているのは確かですよね?
甲斐 何でも一番になりたいなと僕は思います。
池田 うんうん。その場合、侍ジャパンの時の背番号にはこだわりはないですか?
甲斐 いや、もちろんないです(笑) 19番はヤス(山崎康晃)が付けてますしね。
池田 うん(笑)
甲斐 そこは別に何番でもいいと思ってますし。
レジェンド城島健司の影響
池田 城島健司さんがホークスに復帰したけど、どうですか?
甲斐 僕、小さいときに家族で試合を観に行くのが年に一度か二度あったんですけど、その時からもちろん城島さんがいて、僕の地元は大分なんで、やっぱり当時からスゴいホークスが好きで城島さんも好きで。「やっぱりキャッチャーカッコいいな」と思ったキッカケの人ですね。
池田 それでキャッチャー始めたの?
甲斐 やっぱりカッコいいなと思いました。キャッチャー道具を身に付けるのに憧れを持ってたので、そういったキャッチャーというポジションを好きになったのも城島さんがキッカケですし。
池田 あぁ。
甲斐 スーパーキャッチャーというイメージですよね。
池田 初めて会ったのはいつ?
甲斐 一度、僕が2軍の時に食事に行かせていただいて。
池田 あっ、そうなんだ。その初めて会った時はどうでした?やっぱり緊張したんでしょうけど。
甲斐 無茶苦茶緊張しました。
池田 (笑)
甲斐 無茶苦茶緊張して、憧れの人を目の前にして何を聞いたらいいんだろうというか。聞きたいことがあるのに聞けない自分もいたんで。とにかく緊張してましたね。
ここで甲斐について語る城島さんがVTRで出てきます。
(真面目という言葉にマスコミから笑いが漏れていたようです)
城島 まあ、本当に真面目なところが引き継がれてるなと思いますけど、やっぱり皆さんが彼に期待している。今より一皮も二皮も剥けることができるから皆が期待するんですね。だから、彼の成長と共にホークスも強くなるでしょうし、ピッチャーも助かるでしょうし。それができるキャッチャーだから要望が高くなりますよ。でもそれを1つ1つクリアしていってもらいたいなと思います。
野村克也さんについて
池田 最初に訃報を知ったのはいつ?
甲斐 朝のアップでストレッチをしてる時にマネージャーから聞きましたね。言葉が出なかったですね。本当に『言葉が出ない』っていう表現になりましたね。
池田 ですよね。
甲斐 もうビックリしましたし、信じたくなかった瞬間でもありました。あとは背番号を19番に変えてから会えることができなかったですし、お話することもできなかったですし。見てもらいたかったですし、見せたかったという気持ちがあって、「もう見せることができないんだ」って思ったら寂しかったですね。
池田 野村さんと初めて会ったのは2017年だよね。
甲斐 その時に「君に背番号19番を付けてほしい」と言われて。直接それを野村さんに言われたら、もうキャッチャーしてる僕からしたら鵜呑みにしますよね。
池田 光栄ですしね。
甲斐 そうですね。もう何よりもそれが全てでしたね。本当に恥ずかしい姿は見せれないので。言い方が合ってるかは分からないですけど、野村さんの魂じゃないですけど、それを引き継いで全力で戦っていきたいなと思います。
池田 野村さんが亡くなって2日後、2月13日にあった今年初実戦の紅白戦で、19番を背負って初めてのスイングでセンターにホームラン。
甲斐 そういった力は凄いなと思いましたし、初めての打席で初のスイングで、ああいったバッティングができたというのは僕も考える事がありましたね。
2020年シーズンに向けて
池田 今シーズンに向けてお願いします。
甲斐 リーグ優勝するにはどうしたらいいのかなと。自分自身がどうやって力をつけないといけないのかなと考えてやっていたんで、本当に1年間をリーグ優勝するために全力で戦っていきたいなと思います。
以上です。