2020年11月15日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース 2020』でこの日のクライマックスシリーズ2戦目で千葉ロッテマリーンズに勝利し、日本シリーズ進出を決めた福岡ソフトバンクホークスについて元近鉄西武の金村義明、元日ハムの岩本勉、広島で監督をしていた達川光男がフジテレビアナウンサーの杉原千尋と共に語っています。
もくじ
中村晃の打撃
アナ クライマックスシリーズ2連勝でソフトバンクがロッテを下し、日本シリーズへの進出を決めました。金村さん、この試合の熱視線をお願いします。
金村 中村晃の2本のホームラン、そして中村晃の前を打つデスパイネが内野安打を含む3安打と。この6番7番でこういう勝ち方、1戦目とはまた違う勝ち方で、改めてソフトバンクは強いなあというものを見せてくれましたよね。
岩本 はい。
金村 中村晃は左対左とか関係なく狙い打ちのような1本目のホームラン、そして2本目は読み勝ちのようなホームランで放り込むと。まあ、素晴らしい6番7番ですね。
岩本 どこからでもチャンスを作って、どこからでも一発で点を取ったりしますよね。
金村 えぇ。それで色んな逆転の仕方を見せてくれますよね。
アナ 岩本さんはどうご覧になりましたか?
岩本 やっぱり1番からの打順で3番4番で返すという、オーソドックスの野球の在り方があるんですけど、ソフトバンクは幾つもバリエーションを持っている。打線の中でどこからスタートしてもそれを作れるのがホークスの強みですよね。
アナ なるほど。達川さんは今日の試合をどうご覧になられましたか?
達川 この中村晃なんですがね、後ろに柳田がいるときは早打ちしないんですよ。
岩本 はい。
達川 それで自分が6番とか7番を打つときは返すバッティングをしますよね。中村というバッターは体が小さいんですが、打席打席でホームラン狙いをしたり、打つ方向を決めるんですよ。
岩本 ほぉ。
達川 このクライマックスシリーズでは全打席で引っ張ってます。
2打席目 ライトホームラン(打点2)
3打席目 ファーストライナー
4打席目 ファーストフライ
達川 1戦目はセカンドゴロ、ファーストゴロ、ファーストフライ、三振ですかね。
岩本 はい。
達川 そして2戦目の今日も引っ張ってますからね。だからこのバッターは本当に掴み所がないです。選ぶときは選ぶし、逆に追っ付けるときは追っ付ける技術もあるし、引っ張りもできる。特にインサイドがめちゃくちゃ強いんです。ジャイアンツに言うときますよ。
岩本 はい(笑)
達川 それだけは覚悟しとってください。
甲斐の技術
アナ はい。達川さん、その他に熱視線はありますか?
達川 やっぱり甲斐ですね。4回表、1アウト1-3塁で1塁ランナーの藤原の盗塁を刺した場面ですね。これは井口監督も守備隊型を見て、2ボール2ストライクで藤原を走らせたんです。そこでまさかピッチャー東浜が高めのボールを投げるとは思わなかったんです。甲斐がセカンドに投げやすい高めの球をね。
岩本 はい。
達川 それで甲斐というキャッチャーはノールックでサードランナーを見れるという、特殊な技術を持ってるんですよ。
岩本 気配を感じられるんですね。
達川 えぇ。それとこの場面で何でノールックで投げたのかバッテリーコーチにちょっと取材したんですけど、いくら3塁ランナーの荻野でも1アウトでギャンブルスタートは出来ないだろうということでセカンドスローを指示してたそうです。
岩本 なるほど。
達川 だから今日は吉鶴コーチのファインプレーもあったと思いますね。
岩本 迷わずセカンドに投げろというベンチの指示もあったんですね。
達川 えぇ。そういうサインを出したみたいです。だから走ったら迷わずセカンドに投げる。但し、甲斐はピッチャーからの投球を受けてセカンドに投げる前にサードランナーを見てるんですよ。
岩本 なるほど。
達川 彼にはそれだけの技術があります。
以上です。