2021年5月12日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース2021』でこの日のvs.東京ヤクルトスワローズ戦で我慢の投球で7回無失点の広島カープの森下暢仁について、そして9回表の攻撃に問題があった広島ベンチについて元横浜の平松政次、中日で監督をしていた谷繁元信、ヤクルトで監督をしていた真中満がフリーアナウンサーの山田幸美と共に語っています。
今季3勝3敗 防御率1.84(5/12の試合終了時点)
我慢の投球で7無失点
アナ ヤクルトvs広島はスコアレスドローになりました。谷繁さん、この試合のポイントをお願いします。
谷繁 はい。まずはカープ森下のピッチングです。今日はアンパイアとの相性があまり良くないのか分からないんですけど、際どいところを全部ボールと言われたんですね。そこでもうちょっと甘く入れないといけないなあとなって、それでちょっとシュート回転して甘いところに行き出したんですよ。
真中 うんうん。
谷繁 そうなったら力み始めたんですね。ストライクゾーンの中で。だからそういうところも考えて、7回無失点という結果を出しつつ自分で少しいつもと違うピッチングが出来たという森下の凄さを見させてもらいましたね。
真中 苦しい中でも何とか工夫をしてというところですかね。
谷繁 そうですね。
真中 今日は調子自体は悪かったんですかね?
谷繁 いや、悪かったと思います。今日はチェンジアップをほとんど投げてないんですよ。ストレート・スライダー・カーブを中心にしていて、「チェンジアップはいつ投げんのかな」という感じでほとんど使わなかったですね。
真中 悪いながらもしっかり抑えたピッチングでしかね。平松さんは今日の森下の投球をどう見ましたか?
平松 今日というよりも今年は昨年と比べるとボールのキレとかコントロールが、2年目のジンクスじゃないですけど、少し良くないんじゃないかなという気がします。
真中 はい。
平松 去年は抜群で、どの試合に投げても素晴らしいピッチングをしましたけど、そういう中で疲れが残ってるのかなという気がしますね。
真中 なるほど。
平松 真っ直ぐがシュート回転する事なんてなかったですからね。
真中 そうですね。
アナ 谷繁さん、その他に気になるところはありましたか?
谷繁 はい。9回表の広島の攻撃なんですけど。
真中 はい。
谷繁 1アウトからフォアボールで出塁して代走に曽根を送りました。
真中 はい。
谷繁 そこで曽根がスチールしたんですけどアウトになっちゃった。思うんですけど、ここは100%成功する確信がないと走っちゃいけないケースなんですよね。
真中 そうですね。
谷繁 それには色々と理由があると思うんですけど、ランナーが1塁という事で1-2塁間が当然空いてますよね。そしてバッターが左バッターの坂倉ですから、引っ張れば空いたスペースに打つ事も出来ますよね。
真中 はい。
谷繁 あとはカウントを作れればエンドランという作戦もできるという事で、あそこで走ってチャンスが潰えるというのは、僕は失敗だと思いました。
真中 これベンチからのサインで2つあると思うんですけど、1つ目が「ディスボールで盗塁しろ」というのと2つ目は「行けたら行け」というのがあるんですけど、今回のは「行けたら行け」のサインですよね。
谷繁 だと思うんですけど、ここの場面ではやっぱり僕はベンチが責任を負うべきだと思うんですよ。
真中 うんうん。
谷繁 「ディスボールで行け」か「ここはダメだ」というサインを出して責任を負うべきだと。
真中 ベンチが責任を持ってサインを出すべきだと。
谷繁 そうですね。
以上です。