2018年5月27日にNHK総合で放送された「サンデースポーツ」で交流戦について西武やロッテで監督をしていた伊東勤がNHKアナウンサーの大越健介と副島萌生(以下アナ)と共に語っています。
【初めに下記のような映像が紹介される】
2017年に楽天・則本が横浜DeNA相手に8試合連続の2桁奪三振を達成
2015年にSB柳田が横浜スタジアムの電光掲示板を破壊するホームラン
大越 伊東さん、こういう場面を選んでいるんですが、交流戦となると実際に数字もそうですし、パ・リーグの選手が投打に渡って非常にノビノビとプレーしています。
伊東 そうですね。一言で言うとパ・リーグの野球ってパワー野球だと思うんですよね。特にピッチャーでしたらバッター有利なカウントで真っ向勝負してくるケースが非常に多い。そして、バッターとしたら、その打撃カウントに来る強いストレートに対して日頃から鍛錬してその真っ直ぐをどう打つかというのを頭に考えながら野球をやっているんですよね。セ・リーグはそういう事を全くやらないかと言ったら別なんですけども。
大越 はい。
伊東 どちらかと言いますと、私の経験上ではセ・リーグは打者有利のカウントの時に意外と変化球で両サイドに散らしたり、あとは落ちるボールを使ったりという傾向があるんじゃないかなと思いますね。
大越 短期決戦だと技術面でいくよりも勢いでいくほうがやっぱり分があるというのがこれまでの傾向なんですかね?
伊東 まあ、そうですね。イケイケというのがパ・リーグの1つの野球のような感じもしますし明後日(5/29)からの交流戦でカギを握っているのは12球団のキャッチャーだと思うんですよね。
大越 キャッチャー。さすが伊東さん(笑)
伊東 いえいえ(笑) 普段、対戦しない相手と対戦しますので当然データは事前に頭に入れるんですけど、やっぱり1回経験して照らし合わせながら若干ズレがあるところがありますよね。
大越 うん。
伊東 ですから、ゲームが終わった当日にしっかりと復習して次の日に繋げていくというのが僕の思う交流戦の面白味というかね。
大越 伊東さんはキャッチャー側の対応ですよね。
伊東 そうですね。キャッチャーの感性がやっぱり必要になってくると思いますね。
アナ 具体的にどういったところを見るんですか?
伊東 色んなヒントがあるんですけど、特に打席に入ってくる打者の顔つきとか目つきとかステップの位置、スタンスの幅とかね。そういうのを感じないとダメだと思うんですよね。
大越 そういうところも見どころですよね。
アナ そうですね。
大越 ここまで感性とデータを駆使した名捕手の伊東さんにお話を聞きました。ありがとうございました。
伊東 ありがとうございました。
以上です。
パ・リーグのパワー野球というのは特徴的ですよね。球が速い、その球に振り負けない。そういう野球がパ・リーグです。セ・リーグはパワー系の投手を育成するのが対抗策だと個人的には考えています。