2018年7月23日にBS1で放送された「ワールドスポーツMLB」でこの日のコロラドロッキーズ戦で先発し持ち前の制球力を生かし11勝目をあげたアリゾナダイヤモンドバックスのグレインキーの投球をメジャーで活躍した高橋尚成がフリーアナウンサーの平原沖恵と共に語っています。
【この日のグレインキーの投球内容】
8回111球、被安打2、奪三振13、与四死球1、失点1
今季11勝5敗 防御率3.05 (7/23の試合終了時点)
【グレインキーの試合後のコメント】
グレインキー 追い込んでからコーナーを意識して投げた。どの球種もコントロールできたことが良かった。
アナ ダイアモンドバックスのグレインキー投手が11勝目をあげました。好調なロッキーズ打線を相手に素晴らしいピッチングでしたね。
高橋 素晴らしかったですね。チームが連敗中で悪い流れの中でしっかりと止めて、これぞエースという内容のピッチングでしたね。まあ、生命線のコントロールが今日は抜群で、ピッチャーにとって必要な基本が全て詰まっているようなピッチングでしたね。
アナ 基本が全て詰まっていた。
高橋 はい。フォーシームはアウトコースにコントロールできて、角度がスゴくあるように見えましたよね。そして、スライダーはストライクからボールになるような球をしっかりと投げることができていたので有効でしたね。
アナ はい。
高橋 そして、何と言っても100キロ台のスローカーブでタイミングを外して緩急をしっかりと使えていました。これを見て改めてピッチャーはコントロールが命だなと思いますね。
アナ では、このグレインキー投手のコントロールの良さを示す数値をご紹介したいと思います。
【ナショナルリーグ 奪三振/与四球 ランキング】
1位 | ARI | Z.グレインキー | 5.71 |
2位 | NATS | M.シャーザー | 5.40 |
3位 | NYM | J.デグローム | 4.97 |
4位 | MIL | B.スーター | 4.42 |
5位 | PIT | I.ノバ | 4.26 |
アナ こちらは奪三振数をフォアボールで割った数値です。この数値が高い投手は三振が多く、フォアボールが少ない投手と言えます。グレインキー投手はナショナルリーグで1位、シャーザー投手やデグローム投手を上回っているということですね。
高橋 そうですね。メジャーでは初めにコーチから「ストライクを投げるのがピッチャーの仕事なんだよ」と口酸っぱく言われるんですね。
アナ はい。
高橋 そういう面ではフォアボールを出さないのが基本中の基本なんですよ。打球が前に飛ばない三振はアウトの取り方としては安全なんで、奪三振が多くて四球の少ない数値を示すこのこのランキングはコントロールの良さを示すものですよね。
アナ 投手の基本中の基本ができているということですね。
高橋 はい。
アナ こちらの数字も見てほしいのですが、グレインキー投手の月別の防御利率です。
【グレインキーの月別の防御率】
3月4月 4.50
5月 2.64
6月 2.97
7月 1.69
アナ 3月と4月は4.50でしたので、格段に向上していますよね。
高橋 そうですね。まあ、これぐらいのピッチャーになりますと1年間の中でどこが大事かというのが分かってくるんですね。この7月8月の夏にかけてスゴく大事な試合が続くというところでチームにとっては助かりますよね。
アナ 今シーズンを通してグレインキーの投げる試合でマスクをかぶっているキャッチャーのマチス選手のコメントなんですが「スライダーが最近で一番良かった。シーズン序盤は彼の理想からは程遠かったが、良い時のキレを取り戻そうとする彼の努力の結果だ」と話しています。
高橋 まあ、グレインキークラスの投手でも結果を出そうと思って色んなことを調整して修正しながら投げていくんですよね。一番の決め球のスライダーが良くなってきたのは成績向上の一つの要因じゃないかと思いますね。受けているキャッチャーが言っているんですから間違いないです。
以上です。
コントロールが抜群のグレインキーでした。