2018年10月21日にMBSラジオで放送された「ベースボールパーク」で読売ジャイアンツの4番・岡本和真について阪神の元打撃コーチの八木裕がアナウンサーと共に語っています。
八木 高橋由伸監督にキャンプの時に『岡本は使えますか?』って聞いたの。
アナ ほー。
八木 じゃあ「使えません」って言ったの。
アナ 使えません!
八木 はい。「まだ使えません。これではまだ難しいですね。それならマギーなりを使って上手くやっていくしかないですね」っていう。
アナ はい。
八木 彼はそれぐらいの立ち位置だったんですよ。期待はしていなかった。期待しちゃダメな選手だった。
アナ うん。
八木 自然な流れの中で出るようになったんですね。ただ、岡本がそういう素質を持っていた。特に精神面。
アナ うーん。
八木 4番に入ってあれだけ打てる奴というのは精神力がないと打てない。
アナ そうですねぇ。
八木 ジャイアンツの4番ですよ。
アナ おっしゃる通りです。それで夏場ぐらいに30打席ぐらいノーヒットがありましたよね。
八木 ありましたね。
アナ でもそれを乗り越えたし、シーズン前は使えないと言っていた高橋監督も我慢したという、ひとつのドラマがありましたよね。
八木 うん。まあそうですね。結局、オープン戦で良かったんですよ。『あっ、これオープン戦で使えるな』と思えるぐらいの活躍をしたもんだから、一回賭けてみようかと思ったんでしょうね。そうしたら開幕からドンドン打ち出して(笑)
アナ 確かに。
八木 これやったじゃねーかっていうような、拾い物じゃないですけど、見っけ物みたいな感じになったんですよ。
アナ はい。
八木 でも、ドラフト1位で獲った素材で、スカウトの方とファームでずっと指導していたコーチも監督もやっぱり嬉しいんじゃないですか。これは。
アナ そうですよね。
八木 私、岡本の1年目にフェニックスリーグでジャイアンツと対戦したときに彼がいました。とてもじゃないですけど、『これどうすんの?』っていうぐらいのものでしたよ。
アナ そうだったんですか?
八木 はい。1年目の秋です。打てない、守れない、走れない。
アナ 本当に!?
八木 守りも酷かったし、バッティングも酷かった。これどうすんの?っていうぐらいの選手だった。
アナ けっこう鳴り物入りのドラフト1位で入団しましたよね。
八木 そうです。ドラフト1位ですね。そのフェニックスリーグは1年終わっての10月ですよ。大丈夫?っていう印象でした。
アナ ということは、今年のキャンプで高橋監督に岡本をどうするのかを聞いた時に「使えません」って言われた時に、『まあそうだろうな』って思ったわけですね。
八木 もちろん。やっぱりなと(笑) まあ、期待はしているけどまだだなっていう。2年後3年後は分かりませんよ。
アナ はい。
八木 まだなんだなという判断を私もしました。
アナ うーん。
八木 ところがああいう形になったので選手って分からないですよ。
アナ 成長曲線。
八木 分からない。それには色んな要素があるでしょうけどね。
アナ もちろんそうですね。
以上です。
岡本のポテンシャルが凄かったんでしょう。