2019年5月15日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のvs.コロラドロッキーズ戦で先発し勝ち負けはつかなかったものの圧巻の17奪三振の投球を見せたボストンレッドソックスのクリス・セールのピッチングについて黒木知宏がフリーアナウンサーの山本萩子と共に語っています。
この日のクリスセールの投球内容
7回108球 被安打3 奪三振17 与四球0 失点2
今季1勝5敗 防御率4.24
7イニング以内での17奪三振はメジャーで初
黒木の解説
アナ セール投手、2勝目とはなりませんでしたが、17奪三振で本当に素晴らしかったですね。
黒木 はい。今日のセールを一言で表すと「恐怖のピッチャー」ですね。
アナ はい。
黒木 中でも右バッターに対するインコースのフォーシームが非常に素晴らしかったです。
アナ では映像を見ていきましょう。
黒木 右バッターのインコースに投げるこのフォーシームなんですけどストライクなんですよね。でもバッターは避ける仕草をしてしまうんですよ。
アナ 本当ですね。
黒木 もうまさに踏み込んでいけない。そして踏み込んでいくと当たりそうな感覚になる恐怖の、素晴らしいボールでしたよね。
アナ では、このフォーシームをゼウスで見ていきましょう。
黒木 ゼウスで、バッター目線からやって頂いたんですけど、どうでしょう。
アナ もう向かって来る感じというか、本当に怖いですよね。
黒木 バッターとしては踏み込んでいきたいんですけど、これだけ向かって来ますと、なかなか踏み込めないですよね。
アナ しかもこれがストライクゾーンに入って来ると。
黒木 そうなんですよ。バッターからすると避けてしまうのも分かりますよね(笑) まあ本当に怖い、凄いフォーシームでしたね。
アナ そうでしたね。右バッターに対してはフォーシームだったんですが、左バッターに対してはどうだったんだしょうか?
黒木 はい。左バッターの場合は恐怖のスライダーです。
アナ なるほど。
黒木 このスライダーは左バッターの背中から来るような、これもまた凄いスライダーなんですよね。コース自体は甘めに来ているんですけど、左バッターが避けてしまうぐらい曲がる。当たるかもしれないという感じで背を向けたバッターもいました。
アナ そして左バッター目線からゼウスです。
黒木 これはどうでしょう。
アナ リリースした瞬間は向かって来るような感じで、思わず背中を向けてしまうのも分かりますよね。
黒木 背中の後ろから来る感じですよね。
アナ はい。
黒木 それでいて、大きく曲がってストライクゾーンに来る。そしてそこから左バッターのアウトコースの厳し目のスライダーを投げたり、150キロオーバーのフォーシームもありますからね。まあなかなか今日のセールは打てないでしょうね。
アナ この角度はまさに「恐怖」という感じですよね。
黒木 はい。
アナ 右バッターへのフォーシーム、左バッターへのスライダーをビシビシ決めたセール投手なんですが、実はメジャーでの9イニングでの奪三振記録が21だったので、あと3つで記録だったということだったんですよね。
黒木 はい。
アナ そして交代を告げられた時にセール投手が監督に20奪三振やらせてくれないか、というのをお願いしているシーンがありました。笑顔でコミュニケーションをしていましたが、黒木さんはどうご覧になりますか?
黒木 選手としてはやりたいですよ。ただ、監督の采配の中では、個人の成績もスゴく大事なんですけど、長いシーズンを戦っていかないといけませんから、そういった点では球数もいってましたし、うまくマネージメントできたんじゃないかなと思いますね。
アナ はい。その判断に対してセール投手も「続投したかったが監督の判断を疑ったことはない」とコメントをしました。それにしても5月は防御率も1点台ですし、完全復活と言ってもいいでしょうか?
黒木 はい。力強さも出ていましたし、ボールの強さや精度も上がってきましたんで、完全復活したと言ってもいいですね。
アナ 今シーズンこれからの活躍を期待しましょう。
不調期の記事
以上です。