2019年7月22日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でこの日のvs.アナハイムエンゼルス戦で7失点で7敗目を喫したシアトルマリナーズの菊池雄星のピッチングについて黒木知宏がフリーアナウンサーの山本萩子と共に分析しています。
菊池の試合後のコメント
菊池 球自体はすごくコントロール出来ていましたし、自信を持って最後まで投げられた。やっぱり2アウトからホームランを打たれたりとか、最後まで流れを掴めなかったですよね。個人的には次に繋がるような、そういう球も何個かありました。
黒木が解説
今季4勝7敗 防御率5.37(7/22の試合終了時点)
アナ 菊池投手は自己ワーストの7失点でした。
黒木 本人も言っていましたけど、球自体は悪くないんですよ。ただ勝ち星が伸びてないので、やられたくないという心理が働いていたように見えるんですよね。
アナ はい。
黒木 今日のエンゼルス・グッドウィンの対する1打席目なんかはアウトコース完全なボール球をちょこんと当てられてレフト前に打たれる。これはしょうがないんで切り替えることはできたと思うんですけど、4回のグッドウィンの第2打席では自信を持ってアウトコースに投げていったんですけど、気持ち良く弾き返されてホームランを打たれましたので、「あれ?」って思ってしまうんですよ。
アナ うーん。
黒木 実際にグッドウィンにホームランを打たれてから崩れていきましたよね。
アナ そうでしたね。また同地区のエンゼルスとの対戦だけに裏目に出てるのはあるんですかね?
黒木 実際にそれはあるかもしれませんね。
アナ はい。被スイング率、どれだけバットを振らせたか、というものがあります。
5/8 NYY 50.9% 106球中54球
6/13 TWI 51.0% 92球中47球
アナ 今日は45.9%でした。ヤンキースやツインズを1失点で抑えた試合では50%を超えていたんですよね。
黒木 そうなんですよね。菊池投手がいいピッチングをしている時というのは、だいたい被スイング率が50%を超えてるんですよね。
アナ はい。
黒木 今日は45.9%で低くなっている。これでひとつ分かることは打たれたくないということで、厳しいコースに投げていこうとしているのが分かります。
アナ なるほど。
黒木 そうするとバッターは振らなくなりますからね。そしてカウントが悪くなった時に甘く入ったボールを痛打されるという悪循環になっていますので、その辺りで菊池投手は変えていかないといけないところなのかなという気がしますね。
アナ どういう投球がいいでしょうか?
黒木 次回投げるとすれば、今日はフォーシーム自体は良かったので、そのフォーシームを甘いストライクゾーンでしっかりと投げていく。実際に今日はフォーシームでバッターを詰まらせることが出来ていたので。
アナ そうですね。
黒木 ですから被スイング率を上げるためにできるだけバッターにとって甘いコースに自信を持って強い球を投げ込んでほしいですね。
以上です。