2019103日にBS1で放送された『ワースポ×MLB』でMLB公式アナリストのデビッド・アドラーさんがメジャー2年目の大谷翔平の評価と今後の課題を語っています。

 



去年と今年の成績比較
2018 104試合 93安打 打点61 本塁打22 打率.285
2019 106試合110安打 打点62 本塁打18 打率.286

 

トミー・ジョン手術を経て5月に復帰した2年目の大谷は1年目と比較するとホームラン数が少し減ったもののその他の数字にはほとんど変化は見られなかった。

 

2年目の大谷に評価

アドラー 大谷の調子は決して悪くなかったと思います。昨シーズンの活躍で評価のハードルが高くなってしまったのです。私は良いシーズンだったと思いますよ。何故なら彼は2018年シーズンと同様に強い打球を打っていたからです。

 

大谷の打球の初速(平均)
2018年 149.0km/h
2019年 149.3km/h

 

アドラー 打球の初速はデータで見ると、ほとんど変わっていません。実際は少し上がっていました。トミー・ジョン手術をしていればこれほど強い打球はなかなか打てないでしょう。

 

実際に大谷は、前半戦は絶好調で6月には自己最多の月間9本のホームランを放った。しかし、後半戦になるとホームランペースが失速。8月は僅か1本に終わった。

 

2019年の月別の本塁打
5月 3本
6月 9本
7月 3本
8月 1本
9月 2本

 

 

なぜ大谷のホームランは極端に減ってしまったのか・・・。実際に大谷を抑えたインディアンズのエース・クレビンジャー投手が語っている。

 

大谷の抑えられた理由
クレビンジャー 去年はホームランを2本打たれていたので今年は抑えたかった。大谷の特徴が分かっていたので的を絞らせないような投球を心掛けた。今回の対戦のポイントは「高めの速球」ですね。まさにプラン通りだった。最後は「内角高めの速球」で打ち取ろうと思っていました。

  

ではクレビンジャーはどのようにして大谷を打ち取ったのか?
8月2日のエンゼルス対インディアンズ戦を確認してみよう。その試合のクレビンジャーは低めや高めにボールを散らし大谷に的を絞らせない。そして決め球はインハイの速球だった。

 

―この配球について

アドラー インコース高めは苦手としているコースです。

 

大谷のゾーン別打率(by Baseball Savant)

.214.304.273
.438.375.412
.478.200.350

 

アドラー 空振り率が最も高く、打球の初速が最も遅い。相手投手にそこを攻められたら打っていくことは非常に難しいでしょう。

 

 

今シーズンの18本のホームランを振り返るとインハイを打ち返してのホームランは1球もない。データ戦略が進むメジャーリーグでは大谷の弱点があぶり出されていたのだ。更にその大谷対策は後半戦になると徹底されていたとアドラーさんは分析する。

 

―対策の傾向が出ている

アドラー シーズン後半に入ると大谷はストライクゾーンで勝負をしてもらえる確率が下がりました。

 

2019年のストライクゾーンの投球割合
5月 46.6%
6月 48.1%
7月 46.0%
8月 44.0%
9月 42.5%
データスタジアム調べ

 

アドラー 彼に対するストライクゾーンへの投球は毎月減っていったのです。6月から9月にかけての数字を見ると明らかです。ストライクゾーンに来ないボールを強く打つのは難しい。しっかり捉えなければゴロになります。ゴロではホームランにはなりませんよね。

 

このようにストライクゾーンで勝負してもらえなくなった大谷は次第にボール球に手を出すようになる。これが本来のバッティングを見失う要因になっていた。

 

 

アドラー 大谷はボール球を打つ確率が徐々に高くなっていきました。今シーズンは30.4%です。ボール球に30%以上も手を出しているというのは良くないことです。

 

ボール球のスイング率
2018年 27.8%
2019年 30.4%

 

アドラー 月別のデータで見てもボール球を振る確率は毎月上がっていきました。9月はなんと40%を超えていたのです。

 

2019年の月別のボール球スイング率
5月 23.9%
6月 25.8%
7月 32.7%
8月 35.1%
9月 41.6%
データスタジアム調べ

 

―大谷の課題

アドラー レッドソックスのムーキー・ベッツやチームメイトのマイク・トラウトは16%~18%くらいです。大谷はもっとボールを見極めるべきです。ベッツやトラウトほどの数字である必要はありませんが、ホームランを打つためにはボール球を振る確率を下げたいですね。

 

 

以上です。

選球眼がないと色んなものが崩壊していきます。
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