2021年9月17日にフジテレビONEで放送された『プロ野球ニュース2021』でこの日のvs.読売ジャイアンツ戦で7回1失点で自身最多の103球を投げて7勝目を飾った東京ヤクルトスワローズの奥川恭伸のピッチングについて元横浜の野村弘樹、元中日の立浪和義、中日で監督をしていた谷繁元信がタレントの稲村亜美と共に語っています。
奥川のヒーローインタビューの一部
―今日の試合を振り返って
奥川 先制されて少し苦しい試合になったんですけど、何とか粘り強く投げれたかなと思います。ピンチでもフォアボールを出さなかったことが大怪我に繋がらなかったと思いますので、これを何とか継続できたらなと思います。
―試合でポイントになった場面は?
奥川 うーん・・・。今は頭が整理できてないので、ちょっと思い出せないですけど(笑) 何とかゲームを作る事ができたので良かったと思います。
奥川を語る
今季7勝3敗 防御率3.36(9/17の試合終了時点)
6/20の7回から41回2/3で連続無四球
7/1からは6試合連続無四球
稲村 ヤクルトが巨人に大勝でした。立浪さん、この試合をご覧になっていかがでしたか?
立浪 奥川投手の素晴らしいピッチングですよね。
稲村 はい。
立浪 フォークボールが凄いんですよね。フォークボールもなんですけど、制球力も素晴らしい。今日はデッドボールが1個あったんですけど、こんな大事な試合でフォアボールを1個も出さないの凄いですよね。何年も経験していた野村弘樹さんでもフォアボールは出しますよね。
野村 出してますね(笑)
立浪 奥川投手の素晴らしい制球と、あとはフォークボールですよね。これカウントを取りにいくフォークと空振りを使い分けてると思うんですよ。
野村 分かりやすく言うと、『ストライクからストライクのフォーク』と『ストライクからボールになるフォーク』を使い分けていると。
立浪 はい。それで右バッターの方に少し食い込んでいくようなシュート気味のフォークがある。それは球は速くはないんですけど、ただそれを打っても詰まるんですよね。
野村 うんうん。
立浪 そこを意識してると真っ直ぐとスライダーもあるんで、スゴく幅を使えるピッチングが出来ていたんじゃないかなと思いますね。
野村 落ちながらシュートしてるからベース板を広く使えたと。
立浪 そうですね。左バッターは逆に引っ掛けてしまう、泳がされてしまうと。あとはフィールディングも含めて非常に落ち着きがあって、ピンチになってもバタバタしないですよね。
野村 また難しいセンターに抜けそうなのが2つぐらいありましたけど、アウトにしましたからね。
立浪 そうですね。あれが抜けていたら、また一挙にピンチになったんですけど。
野村 はい。
立浪 今日は初回に力みがありましたけど、それ以外は完璧だったのかなと思いますね。
野村 なるほど。
稲村 谷繁さんは奥川投手のピッチングをどう見ましたか?
谷繁 はい。2人が言った通りです。フォークが良かったですね。それも腕を振って、ストライクゾーンとボールゾーンに投げ分けれる凄さというかね。それを今日見せてもらいましたね。
稲村 これはバッター目線から見たら、違いが分からないんですか?
谷繁 やっぱりあれだけ腕を振られると、バッターってどうしても打ちにいってしまうんですよね。
野村 うんうん。
谷繁 その打ちにいったところから落とされるんで、あのフォークはどうしてもバットが止まらないですよね。
野村 谷繁さんが受けてたとしたらカウント球も決め球もフォークを使っている中で、その中で「ここはボールでいいよ」「ストライク入れていこう」というサインを作っているのか、奥川自身がやってるのか、その辺はどう感じました?
谷繁 どうでしょうねぇ。多分サインではやってないと思うんですよね。
野村 なるほど。
谷繁 だからキャッチャーとピッチャーの阿吽の呼吸で「このカウントならここでいいよ」「このカウントは叩きつけてきてくれよ」という感じだと思いますね。
以上です。