2018年7月10日にBS1で放送された「ワールドスポーツMLB」でこの日のサンディエゴパドレス戦で先発し3勝目をあげたロサンゼルスドジャースのクレイトン・カーショウについてメジャーで活躍した高橋尚成がフリーアナウンサーの平原沖恵と共に分析しています。
【この日のカーショウの投球内容】
6回89球、被安打2、奪三振5、与四死球1、失点0
今季3勝4敗 防御率2.61 (7/10の試合終了時点)
この日に2000投球回を達成
【カーショウの試合後のコメント】
カーショウ いい方向に向かっているのは明らか。2000イニング投球回はもっと早くに達成するべきだった。
アナ カーショウ投手、6回を投げ切って3勝目。これは高橋さん、完全復活と言ってもいいんでしょうか?
高橋 ん~、調子自体はまあまあかなというところですね。でも、89球投げられたということがスゴく大事なことで。
アナ はい。
高橋 でも、やっぱり完全復活とは言い切れないのかなと思いますね。
アナ まだなんですね。
高橋 このデータを見てください。
【カーブの平均スピン量】
シーズン序盤 2512回転/分
復帰後 2440回転/分
高橋 カーブの平均スピン量なんですけど、怪我をする前に比べて復帰後は70回転ほど少ないんですよね。
アナ はい。
高橋 シーズン当初のカーショウのカーブはスゴく落差がありましたね。一度、浮き上がってから落ちていく時のスピードが凄く速いんで空振りになりやすいんですよね。だから、威力は本当に抜群だなという感じですね。
アナ うん。そして、今日はカーブを12球投げました。そのうち5球が追い込んでからだったんですが、ファールだったり、あわやヒットというシーンがあったんですよね。
高橋 ちょっと斜めに曲がって落ちている印象ですね。本当は真っ直ぐに曲がって落ちるんですよね。
アナ 回転数が少ない=落ち幅が少ないと言われているんですけど、これは腰の影響でこうなっているんですか?
高橋 その影響はないとは思うんですよね。というのは、ストレートとスライダーのスピードはしっかり出ていますので良かったんですよ。でも、カーブがちょっと悪いというのは腕の振りだったり、指の感覚が狂っている可能性があるのかなと思うんですよね。
アナ そういう感覚というのはどうやって修正していくんですか?
高橋 まあ、無理矢理に回転数を上げようとするとフォームのバランスが崩れてしまうので、やっぱりフォームが自分のいい時のものに戻れば、これだけのピッチャーなので特に問題がないと思うんですよね。実戦を重ねていけば徐々に感覚も戻ってくるんじゃないかと思いますね。
アナ うーん。
高橋 そう考えると、カーショウは8月9月の一番大事な時期が分かっている感じなので、その辺にピークを合わせてくるはずですよね。
以上です。
勝ちはしたものの、まだ本調子ではないようです。カーブがビシビシ決まり出せば大エースの姿に戻るでしょう。